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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】TYPHOON24VSスケルトンズ(2006年2月号)- スケルトンズがTYPHOON24にインタビュー!

スケルトンズがTYPHOON24にインタビュー!

2006.02.01

3月8日にミニアルバム『piece of mind』をリリースするTYPHOON24。以前よりも骨太に男っぽくなった作品でライブ、CDともに聴く者の心を揺さぶります。
今回、レーベルメイトであるスケルトンズの千葉氏・南雲氏がインタビュアーとなりインタビューを敢行。第一声でお約束のボケに誇らしげな千葉氏。全員突っ込む余地ナシ(後に"キングオブクエスチョン"と評価される / 笑)。最初はどうなることかと思ったこのインタビューも、お互いがリスペクトしあっているからこそのお話を聞くことができました。4月号ではTYPHOON24がスケルトンズにインタビュー。こちらもお見逃しなく!(interview:千葉剛久・南雲正明(スケルトンズ)/ text:やまだともこ)

今回けっこうマジです

千葉:では、3月8日に発売のミニアルバム『piece of mind』ですが、1曲目のタイトル『PEACE OF MIND』とは意味や綴りが違うって所がひっかかるんですけれどこれはどういう意図が。

daigo:最初に『PEACE OF MIND』ができていて、アルバムタイトルを考えた時にみんなの断片が集まってるみたいな感じにしたいと思って『piece』を使ったんです。

千葉:アルバムのタイトルの方は断片っていう意味なんですね。

南雲:僕は第一印象が骨太になったなぁと思ったんですよ。今まではハードロックっていうスタイルを使っておもしろい部分が出てたんですけど、今回は泥臭いというか80年代臭を感じて、バッドボーイズロックンロール的な感じがすごくしたんです。前作のハードロックのスタイルでおもしろおかしいってところがなかったから、けっこう本気だなぁって思いましたよ。

SENSHO1500:本気ですよ。

南雲:それは意図したところなのか、それとも自然とそういう感じになったのか、どうなんですか。

daigo:今まではライブでやってる曲をアルバムに入れてたけど、今回はアルバムの為に曲を作ったからじゃないかな。だからコンセプトも自然と出てきたし。前の時ってセッションが多かったんだけど、今回考えて作ったり、SENSHOの英語詞を日本語にしたり今までやらなかったことをやってみたんですよ。

千葉:それで本格化した。

南雲:あとね、リフがすごくかっこよかった。すごくいいデキだなって。

SENSHO1500:あ、ありがとうございます(笑)。

南雲:でも7曲目の『come back』とかが前作の流れっぽいと思ったんだけど、6曲目『ROY'S ROGERS』は…あれは何ですか(笑)。聞き覚えのあるコーラスの声が聞こえてきたんですけど…。

SENSHO1500:作ってたらマジになっちゃったから少し遊ぼうかなって作った曲なんです。

南雲:TYPHOON24がCD作る時って、ライブを想定して作っているんですか?

SENSHO1500:基本的にライブバンドなのでライブを想定して作りましたよ。

南雲:僕らもそういう曲作りたいですよね。

千葉:俺等が今やったらTYPHOON24の真似したってバレちゃうから(笑)。

──制作期間はどれぐらいからでした?

SENSHO1500:曲作り始めたのは去年の夏前ぐらい。それでツアーに行ったりしてたので、レコーディングは12月頭。

──ツアーでやられてた曲もあったりするんですか?

千葉:『TEXAS RADIO』はやってたよね。

SENSHO1500:そうだね。

──ライブでやってみると最初に作った感じとかなり変わるんじゃないですか?

SENSHO1500:そうですね、細かい所が。だいたい1回作るとアレンジ加えることないんですけど、ライブでやるとちょっと変わってくる。

千葉:かなり濃い内容になってるよね。俺等の今回のもそうだけど余計なものがちょっとずつ減ってきてて、TYPHOON24もシェイプアップしてるなと。前回前々回はちょっと笑えるところが何カ所かあったけど、今回ねえな。

SENSHO1500:やんなかったよ。

千葉:言葉の遊びも減った。

daigo:ちゃんと作ってる感はあるよね。

千葉:マジだ!って思ったもん。すごい日本語詞もあったけど。

SENSHO1500:俺が曲も歌詞も作って、daigoに歌いやすいように日本語に変えてって言ったから。でもね、今回けっこうマジですよ。1回マジに作っておかないとね。

千葉:スケルトンズとも一緒にやってるし、ハードロックを借りたJ-POPみたいな感じで思われがちかもしれないけど、三の線から二の線に昇格したんじゃないかなって思いますよ。………俺さっきから感想しか言ってないや。

SENSHO1500:感想だから「うん」しか言えないんだよ(笑)。

千葉:でもみんなそう感じると思うんですよ。

SENSHO1500:それは狙い通り。

千葉:そういう風にシフトチェンジしたのはどういう理由が?

南雲:ナイス質問だね。

SENSHO1500:smorgas辞めてちゃんとしなきゃやばいなって。

miya38:今回はdaigoが「SENSHOお前ロックしろ」って言ってSENSHOが独占権持ってて。

SENSHO1500:もやもやしてた感じが解き放たれたんです。

千葉:でも、CDだと粒揃ってるのにライブだとまた全然違った感じになるよね(笑)。

SENSHO1500:一応全部CD通りに弾けるんだけど、ライブだとブルースマン3人集まっちゃってるからどうしてもね(笑)。

南雲:単純にレコーディングはProtoolsでやってるからなのかと思った。

千葉:ギターにオートチューン付けたりね(笑)。

daigo:今回はそういうものを使わないようにしたんだよ。だから粗いテイクが使われているんだけど、その場の空気感を大事にしたかったんだよね。それぐらいの感じは求めたかな。

千葉:前まではそういう作業あった?

daigo:ちょっとはね。

SENSHO1500:ライブをいっぱいやるようになってから、きっちりとまとまった音にするよりこのほうがいいかなって思ったんだよ。

千葉:でもそれが一番伝えたいところなんだよね。TYPHOON24は何を最も出したいと思ってるの?メッセージとかじゃないじゃん。戦争反対ってわけでもないじゃん。

SENSHO1500:…“初恋”だよね(笑)。

千葉:それ、スケルトンズじゃんっ!パクられてる(笑)。

daigo:ライブですごい楽しいっていう臨場感を伝えられたらって思って作ってますね。曲作る時もライブは意識してるし。

千葉:スケルトンズとは全くアプローチが逆だね。僕らはライブよりはCD。

SENSHO1500:3人しかいないからやれることも限られてるし、それだけの躍動感みたいなものを出せたらね。

miya38:でも3人しかいなくてもメインボーカルはお客さんなんで。

SENSHO1500:メインボーカルいなかったらカラオケみたいなものなんで(笑)。僕らインストバンドですよ。

miya38:お前達のマインドのピースが合体しないと完成されないんだよって言いたいんですよ。だからCD聴きながら家でも歌ってもらわないと。目を閉じればオレ達のステージが見える感じで?

SENSHO1500:いや…。好きに楽しんでもらえれば。

千葉:それはみんなそうだと思うんですけど(笑)。

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