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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】the band apart(2005年5月号)-『quake and brook』で提示した魂を揺さぶる内奥のパトスと静謐な意志

『quake and brook』で提示した魂を揺さぶる内奥のパトスと静謐な意志

2005.05.01

こっちからは何も強制しないです。俺達は楽しくやります。そちらはそちらで楽しくやって下さい

──ところで、シェルターの初ステージっていつだったんですか?
 
原:K.O.G.Aさんのイヴェントで。最初はK.O.G.AさんのレーベルでCDを出す予定だったの。マシータ君がその頃、GREEN MINDでK.O.G.A RECORDSからCDを出してて、毎回俺達のライヴを観に来てくれてたの。勝手にPAのところでMDに録ってたもん(笑)。その流れかな。
 
──何年くらい前ですか?
 
荒井:4、5年前…2000年くらいの話かな。
 
西村:(カバンからthe band apartのデモCD-Rを取り出しながら)これが一番初めに貰ったデモで、K.O.G.Aさんイヴェント後に出てみないかって誘ったら、お客さんが5人くらいだった(笑)。
 
荒井:凄い懐かしい。ジャケにある電話番号が変わってないもん。(当時のフライヤーを見ながら)あれ、高円寺“20000V”が“2000V” になってるよ(笑)。
 
荒井:18000V足りないっていう。
 
原:20000Vも知らない、みたいな。
 
西村:確か“V”が付いたな…数字の2に“V”が付いて、こんな感じかな? って。
 
原:(フライヤーに印刷されているイラストを指して)そのハンコは今もある。俺が家で作った。これは板橋区にいる、ベビーカーを8台くらい連結させている乞食なんです。
 
西村:(笑)そのベビーカーの中には宝物が詰まっている。
 
原:家財道具が一式。板橋代表の乞食で、結構有名。でもこのハンコ、ジプシーっぽくって格好いいでしょ?
 
西村:今までたくさんのデモ音源を貰ったけど、3本の指に入るくらいよく聴いたデモですね。これだけ良いバンドはどうしたら売れるんだろう? って考えていたら、いつの間にか勝手に売れてくれてた(笑)。
 
原:こういう出会いが重要。
 
西村:最近、酒飲んでる?
 
原:全然。
 
西村:「コーラで酔っぱらえる」って言ってるしね。
 
原:そうそう。
 
──これからツアーも始まりますね。2ヶ月で30本ほどあって、ほとんど全て2マンですが、どういった経緯でこういうスタイルになったんですか?
 
荒井:長くやりたくて。
 
原:それとガチンコっていう…仲の良いバンドと集中して旅ができる楽しさです。
 
荒井:去年、ASPARAGUSのツアーに呼んでもらってずっと2マンで回っていたんですが、いいなぁと思って。純粋に楽しかったし、ギュッと締まると思ったんで真似しました。ライヴが長くやれて楽しいし、相手バンドのライヴも観れるなって。ツアー全体の流れに余裕が生まれるっていう理由です。集客のことは考えず、ライヴ自体楽しくいきます。
 
──ライヴは新しいアルバムからの選曲がメインですよね。
 
荒井:もちろん。でも長く演奏できる分、新旧織り交ぜてやりたいと思ってます。ツアーがしたくてCDを出すようなものですから。ライヴをする為に新曲を作っていくじゃないですか。CD出すってなればツアーをする口実になりますからね。
 
──満を持してのツアー、来てくれたお客さんにはどういうところを観て欲しいですか?
 
原:自分達のことは約束できるけど、観ている側で感じて欲しい。こっちからは何も強制しないです。俺達は楽しくやります。そちらはそちらで楽しくやって下さいってことです。あとはもう…精一杯です。
 
──最後に目黒さん、何かありますか?
 
目黒:あの…ツアーに行くのとレコーディング期間中だと、どっちが痩せるの?
 
原:何だそれ?(笑)
 
荒井:俺はツアー。食べまくるけど、痩せる。一時痩せかな。
 
原:俺は体重計にあんまり乗らないから、痩せたかどうかよく判らない。…まぁ、今日はシェルターの濃い2人が事務所まで来てくれたっていう、楽しいインタビューでしたね。じゃ、あとはニッシーまとめで。
 
──最後は西村さんにバシッと締めて頂きましょう。
 
西村:うーん……。(悩んだ挙げ句)特にナシで。
 
原:ホント最高だな(笑)。
 

asian gothic labelプロモーターM氏の 『quake and brook』のここを聴け!!

──今作の聴きどころを教えて下さい。
 
M:前作の『K. AND HIS BIKE』は結成当初からの曲であったり、既にライヴでお馴染みの曲であったり、ベスト盤的な内容だったと思うんです。でも今作は10曲中9曲が新曲。新しいバンアパの一面 が見られると思います。
 
──4曲目の「M.I.Y.A.」はご自身の名前であると思うんですが、こちらについては?
 
M:あれはなんか…恐縮です。お恥ずかしい。嬉しい限りです。
 
荒井:お前、なんで急に恥ずかしがっちゃってるんだよ。言いたいことを言えよ。事務的なことを言っていいんだよ。文句言わないから。
 
M:は、はい(汗)。「M.I.Y.A.」はもちろん、アルバム1枚を通 して1人でもたくさんの人に聴いて欲しいですね。1曲1曲、もの凄く聴き応えがあって、リフひとつとっても壮大ですね。細かいところまで本当によく出来ています。レコーディングも限られた時間の中でメンバー全員、精一杯頑張っていましたね。
 
──今後どういうバンドに育っていって欲しいですか?
 
M:難しいですね…。独立してCDをリリースして、ツアーをやって、より楽しく自分らしさを追求して欲しいです。
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