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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】近藤智洋 (PEALOUT)×増子直純 (怒髪天)×RYOJI (POTSHOT)(2004年6月号)- ルースターズ・リスペクター特別大座談会!

ルースターズ・リスペクター特別大座談会!

2004.06.01

ミュージシャンに異常にリスペクターが多い“ミュージシャンズ・ミュージシャン”なバンド

──そんなどんどん変化し続けたルースターズの遍歴の中でも一番の象徴的な最大の変化って、やっぱ大江さんが抜けた後、何とギタリストの花田さんが大江さんに代わってボーカリストになったっていうことがありますよね。
 
近藤:うん。それで解散もせずバンド名を変えずに続けたってホント凄いことだと思う。
 
増子:ルースターズを守った男だからね、花田さんは。大江さんの代わりにボーカルやるってなった時って、きっといろんな人からいろんなことを言われたと思うんだよね。それでも花田さんの中でルースターズというバンドはきっと守るべきもんだったってことだと思うんだ。やっぱあん時は花田さんに凄い男気を感じたよね。
 
近藤:それと、ルースターズっていうとやっぱり初期の頃が好きって人が多いけど、花田さんがボーカルになってからのアルバムも凄くイイアルバムばっかりで、花田ルースターズでは『KAMINARI』が好きって人が多いけど、オレ『PASSENGER』が一番好きなんだよね。
 
RYOJI:あっ、オレも一緒一緒! 『PASSENGER』はパンク感もまた戻ってたり、イイ曲もたくさんある凄くイイアルバムですよね。
 
増子:あとさぁ、ルースターズ関係で忘れちゃいけないのは、オレ達にはやっぱあの映画『爆裂都市』もあるじゃない?
 
全員:ああ~~!!(全員深く頷く) 
 
増子:あれにはみんな全員ヤラレたよね。当時バンド始めたヤツらにとって、あのサントラの中の〈セルナンバー8〉が弾けるか弾けないかがギタリストになれるかどうかのテストになってたんだよ(笑)。“早過ぎて弾けない”ってギター断念したヤツ一杯いたからね。
 
──それとみなさんも当然そうなんですが、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTがそうだったように、ルースターズってミュージシャンにリスペクターが異常に多い“ミュージシャンズ・ミュージシャン”なバンドですよね。
 
増子:ミッシェルの〈GT400〉を初めて聴いた時とか、ホント“うわっ! ヤラレたっ!!”って思ったもんね(笑)。やっぱあのコード進行やられるとオレ達世代はみんなコロッとイッちゃうよ、全員一発で首狩られるよ(笑)。あれはホント、ミッシェルらしい凄ぇイイ曲だと思ったね。
 
──あと布袋(寅泰)さんも何かのインタビューで、当時ロフトにルースターズやBOφWYが出てた頃に「ルースターズのことはメチャクチャ意識してた、勝手にライバルだと思ってた」って言ってましたよね。ベテランから超若手まで、ホント世代を超えてルースターズ・リスペクターって多い。
 
増子:つうか、ルースターズ嫌いな人っていないでしょ? リスナーにしろミュージシャンにしろ。ルースターズの魅力って要するにそういうとこだよね。
 

ルースターズはオレの内臓の一個なんだ

──今回のフジでのラストライブについてはどう思いましたか?
 
近藤:ビックリした(笑)。
 
増子:これはやっぱ歴史的なことだよね。とにかくメンバーが望んでた通 りのイイ締めくくりになればイイと思うけどね。
 
RYOJI:ROCK'N'ROLL GYPSIESのアルバムに大江さんが歌詞を提供したり、ジプシーズのライブに突然飛び入りしたりとか、何となく前兆はあったじゃないですか? でもホントに実現して、しかもこれが“ラストライブ”っていう表現だったんで、またたまげたっていうか。
 
──でもオレは本音を言うと、これでラストライブやって、本人達がもし楽しかったんだったら、今後例えばそれがルースターズという形にこだわらなくてもいいので、またいつでも一緒にやっていいと思うし、つうか是非ホント一度と言わずこれからもやってほしいですよね。
 
全員:(深く頷く)
 
──それで、7月26日に新宿ロフトで行われる“ザ・ルースターズ ラストライブ前夜祭~RESPECTABLE SHOW~”に怒髪天とPEALOUTには参戦して頂き、RYOJIくんにはDJで参加して頂くわけなんですが、意気込みをひとつお願いします。
 
増子:カバーは必ずやろうと思ってる。オレ達、初なんだけどね、ルースターズのカバーって。
 
近藤:ウチらもまだ何も決めてないけど、カバーは何曲かやろうと思ってる。
 
RYOJI:僕はDJなんですけど、この日はルースターズ全曲回すつもりです(笑)。
 
──では最後に超ベタな質問で締めくくります。あなたにとってルースターズとは?(笑)
 
近藤:(笑)。いやぁ…上手く言えないなぁ……。うん、でもとにかくロフトでのライブ頑張ります!
 
 
RYOJI:例えばよくある質問に、“無人島に持っていくアルバム3枚は?”とか“墓場に持っていくアルバム3枚は?”ってあるじゃないですか? そういう時に必ず選ぶのがルースターズですね。だからこれから先もきっとず~っと付き合っていくだろうし、聴き続けるだろうなっていうのがオレにとってのルースターズですね。
 
増子:ルースターズってやっぱ内臓の一個だね。だからもしルースターズ聴いてなかったら、自分の中で何かが欠けたままで今の自分が存在してなかっただろうな、みたいな部分が絶対あったと思うんだよね。それくらい要するになくては生きていけないほど大切なものなんじゃないかな。
 
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