Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】PEALOUT(2003年9月号)- LIVE FORMATION 自由自在

LIVE FORMATION 自由自在

2003.09.01

辞める理由がなかった

高橋:3人でやるようになってから、すごく健全なバンドになったっていうか、垣根が全然ないから、誰も通 さなくて話せるし。

──いつからそういう体制になられたんですか?

近藤:4月1日から。

高橋:まだまだひよっこですよ。新入社員の4月1日からで。

近藤:5月病になったり。

高橋:そうそう、ちょっと凹んだりとかして。

──ははは。

近藤:どっちかっていうと、うちらも自分達でやる意識がありつつも、なんか誰かいるとそこに任せちゃうところもあるから。誰もいなくなっちゃうと1人1人が自立しないとやっていけないし。でもそれは本来あるべき姿だと思うし。バンドっていうのは元々そこからスタートしているわけだからね。

高橋:いかに人任せにしてきたかっていうのがよくわかった。

岡崎:やることはやってた部分もあったよ。だから頼ってたところは、“あ、やれば自分達で出来たんじゃないの”って気付くところもあって。ただ、今までの関わってきた人とは繋がりがずっとあるから、何かあったら頼んだりとか、そういうのは全然苦労はしてない。

高橋:そういうのが一番ね、4月1日以降嬉しかった。全然変わらずに誰とも接せられるのがよかったなぁっていうか。今、レコード会社もなく事務所もなくマネージャーもいなくてほんと3人だけっていう状態、でもみんな全てあった時と変わらずに普通 に接してくれているっていうのが──まぁ当たり前かもしれないんだけど、なんか普通 に嬉しかったな。

──それは、やっぱりバンドの魅力っていうのもあるんじゃないですか?

岡崎:本来、そうあるべきで。よくメジャーに行って事務所がないからつぶれちゃったバンドとかもここ最近すごい多いし。でも、そんなんだったらやっている意味もね?ちゃんとバンドだけになったときに、なんでバンドがなくなっちゃうのかっていうは、おかしい話で。

高橋:いわゆる世間一般でいう解散のタイミングは俺たち何度も体験してきているんだけど、今まだバンドはあって、来年10年なんですよ。だからそういうタイミングとかもあったけど、やっぱり今この3人でやれているっていうのはね、改めてやっぱいいなぁとはすごく思う。

岡崎:音楽的なところでピリピリしたり、ロックに対してピリピリしながら、ギリギリのところでやって、それがプツって切れたら辞めようなんて思ってたんだけど、それが一回ふっきれて一般 的な解散タイミングとかを何気に通過してきたら、普通にいろいろなことが吹っ切れちゃって。逆にバンドを辞める理由がないなって。

高橋:そうそう、辞める理由がなかったんだよね。

岡崎:やりたいものがドンドン出てくるからね。別に周りの状況が変わろうが何しようが。ということはバンドがあれば続けられるっていうのが、本来の姿。

高橋:辞める理由がなかった、これいいね。俺が言った事にしておいて。言ってないんだけどさ(笑)。

初めて見るリアル感 理屈抜きのライブ

──で、シェルターでワンマンなんですが。

高橋:旧ロフトでワンマンをして、それ以来ロフト系のライブハウスでは初のワンマンなんだよ。

近藤:新しいロフトでワンマンやってないもんね。

高橋:だからルーフトップの取材がこんなに間が開いているんだ。

──(苦笑)。今回はなぜシェルターだったんですか?

高橋:元々好きだったからね。よく行ってたし。でも、よく考えたらやってないなぁと。

岡崎:何でやってないんだろう?やんなきゃって感じ。でもあんまり深い意味はない、単純に好きなハコだからやらせてもらいたいなと思って。いつもクアトロかリキッドでやっていたから。

──じゃ、シェルターくらいのサイズでやるのは久々なんですね。

岡崎:そうですね。西新宿のロフトに似てるんだよね。なんか似てきてない?打ち上げの雰囲気とか、楽屋のあの汚い加減とか、裏の通 路とか。

──あ、なんとなく分かりますね(笑)。この日はツアーの初日なんですよね。

高橋:ね。シェルターで長くやることはあんまりないから。あのハコの感じ、すごい楽しみだな。

近藤:ワンマンだからピアノもあれば、エレキもあるし、機材も多くなるし。多分ステージも狭く感じると思う。お互いの汗がかかる感じで出来るのもいいかなぁと。

岡崎:暴れているとネックがぶつかるんだよね。で、客にもぶつかりそうになるでしょ?

近藤:そういった意味でもなんか面白さがあるかなって。

──フォーメーションが変わるシーンも(笑)。

岡崎:フォーメーション、どれでくるか楽しみにしててほしいんだけど。

──楽しみです(笑)。全部で8ヶ所周られるわけですけど、ツアーに行く前の心意気や心していることなどはありますか?

岡崎:今まではCD出してのレコ発ツアーだったけど、今回はアイテムなしのライブツアーだからよりライブだけ。今年は基本的にライブの年と決めていたので、ライブとは何ぞやっていうのもつかめてきたしね。

高橋:お客さんも新鮮な気持ちで来れるんじゃないかな。ライブがやりたいから全国を周るっていう。

岡崎:どのアルバムからどの曲が選曲されるかもわからないっていう、謎な感じにしておいて、きたらビックリみたいな。知らなくても楽しめるのがライブだと思うんだけど。フジロックとかもそうだけど、初めて見たリアル感っていうのをもうちょっと打ち出せたらいいなって思っているんで、あんまり理屈抜きの方がいいかなと。そういう意味ではリリースがないのは逆によかったかな。

──純粋にライブを見に来る人がいっぱいいるってことですね。では、シェルターワンマンに向けての一言ずつお願いします。

高橋:シェルターは単純に好きなライブハウスだから、俺らもものすごい楽しみにしているんで……とりあえず汗をいっぱいかきっこしたいなと。かきっこってねぇ、なんだろう?(笑)。いいことは多分この2人が言ってくれると思うんで(笑)。シェルターはホリーもいなくなっちゃったけど、頑張ります。

近藤:リリースの狭間にあるライブだし、3月、6月、9月とワンマンを3カ月おきにやったのは初めてのことなんで、3月のライブとも6月のライブとも違うワンマンを出したいというのと、3月6月で出来なかった新曲をぜひ9月にはやろうかなと。と、言うことによって、今、自分に気合いを入れているという感じなので、ぜひとも来て欲しいなと思います。

岡崎:もうなんにも言うことないなぁ。ロフトもシェルターも好きなんでね、嬉しいなと。西村さんによろしくーと。

高橋:あ、西村くんと笑って乾杯ができるようなライブが出来るといいかな。最後胴上げで。

──誰が胴上げされるんですか?

高橋:シェルターの店員の人たちに俺たちが胴上げしてもらえれば。

岡崎:してもらうんかい!

近藤:えらい逆だね。

高橋:いいライブでしたよー!言われるようなライブをしたいなと。

近藤:落とされないようにね。

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