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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】KIWIROLL(2003年1月号)- KIWIROLL 心の琴線と涙腺を刺激する迷子たちの「うた」

KIWIROLL 心の琴線と涙腺を刺激する迷子たちの「うた」

2003.01.01

真っ白な時ほど最高にキレイ

──極端な例ですけど、100点か0点しかないライヴを繰り返すバンドと、常に合格点をビシッと出せるバンド、どちらを目指したいと思います?

オグラ:でも、100点って何だろう? って考えちゃうじゃないですか。0点って、ライヴやる限りは絶対出さないつもりだから、0か100かっていう選択肢はないわけで。でも合格点って何だろうなって考えるとまたわかんなくて。やる以上、当然のライヴはしたいと思ってますけど……んー、その質問は難しいですね。

サンチェ:合格点って、もしかしたらそこが0点なのかもしれないし。それ以上を目指そうって思ってるし。それを越えてからこそ、良かったとか、楽しかったって思えると思います。

エビナ:だから、周りのバンドとかいいなぁーって思いますよ(笑)。みんな、常にいいから。俺らは波がありすぎる。なんでなんだろう? って思う時あるんですけど。その波の幅がもっと狭まればいいし、常に最高のものをやろうとしてるんですけど、それが気負いになっちゃうとダメだったり。いろいろあるんですよ。やっぱり、いいライヴってあんまり覚えてないことが多いんですよね。何やったか覚えてなくて。冷静でもないけど、心にあんまり邪念がないから、なんか、よく覚えてない方がいいライヴになったりしますね。俺は。真っ白になる感じっていうか。

──うーん、真っ白になって記憶がないライヴと、もう少しエンターテインメント的にちゃんとしたものを見せたいって気持ち、ちょっとズレがありません?

エビナ:あぁ、あれ?(笑)。いや、なんだろう……ちゃんとしたいっていうか、そういう真っ白な時ほどちゃんとしてるんですよ。キレイなんですよ。それは俺の思う美しい表現ってことなんですけど。そうじゃなくて「あぁ疲れてきた」とか「あ、音ハズした」とか「みんなボケーッと見てんなぁ」とか。そういうのを感じた瞬間、もうダメになるっちゅうか。

──あぁ、無心になってこそ美しいっていう。

エビナ:うん。変なこと考えないで、自分らの曲が、最高に美しい形で伝わればなぁって。それだけですよね。そういうライヴではすごくスッキリできるんですよ。無心な時。いいっすよね。いろいろ、日々の嫌なこととか、全部忘れちゃうような。全部、なんにもなくなっちゃう感じ。そういういいライヴができたら、その次のライヴまでずっと、何があっても俺は嬉しいんですよ。あぁ生きてるんだなっていうか。逆に悪いときは、その間ずーっと嫌な気持ちで、全部が嫌になりますけど。

サンチェ:エビちゃんが一番極端なんじゃない?

エビナ:うん……でも……そこしかないんで、俺は。ライヴが良ければいいんですよね。結局ショウとか、そういう感じではないのかな。やっぱライヴ。

──文字通り、生、っていう。

エビナ:そういう感じですよね。そうありたいです。

──では最後に、1/25のイヴェント〈迷子の晩餐〉についても訊きたいんですけど。

エビナ:これは札幌の頃から企画してやってて。3年半くらい前かな。あの、エコーってバンドが札幌に来るって時に企画したのが最初で、その流れからツアーで一緒にやった人とか、あとは当然好きなバンド、自分が見たいバンドを呼んでたんですよ。それをそのまんまこっちに持ってきた感じですね。まぁゆっくり、いつかは定期的にはやっていきたいんですけど。

オグラ:あと今回は、GOMNUPERSをみんなに見せたいっていうのはありますよね。カッコいいからすごい見せたいんですよ。

エビナ:札幌界隈ではわりと知られてるんですけどね。俺らのことを好きな人なら、けっこう好きな要素はあるんじゃないかなって。音は全然違うんですけど、すごい、濃い感じのバンドなんで。

──楽しみですね。じゃあ最後に、このイヴェントに少しでも興味を持った人に対して、何か一言お願いします。

オグラ:ま、自分たちが好きなバンド、やりたいなって思ったバンドばっかりなんで、面 白いと思います。

ナオキ:そうですね。気軽に来てください。ぜひぜひ!

サンチェ:自分たちもすごい好きなバンドだし、一緒にやれることがすごい楽しみなんで。そういう意味では自分らも楽しみたいです。いいライヴにしたいですね。

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