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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】LOUDNESS(2002年12月号)-この4人でやる音楽だからこそ楽しい

この4人でやる音楽だからこそ楽しい

2002.12.01

五臓六腑に響き渡る轟音を体感してほしい

──若いバンドを観るときに、かつての自分の姿を思い起こしたりするものですか?

二井原:出してる音とか目指しているところが全然違うし、ぼくにはないパフォーマンスをしてるからねぇ……。音楽的にも今はテンポの速さというよりも、グルーヴといったようなものが前面 に出てきてるでしょ。ただ、あの放っているエネルギーには、きっとかつての自分たちと同じものが出てるんでしょうね。

──LOUDNESSは結成された時点で「世界へ!」という明確な目標がありましたから、確かに活動の仕方が他のバンドとは同次元で語れないところがありますよね。しかも話題だけでなく、メジャー・レーベルであるアトランティック・レコードと長期の契約を締結し、ビルボード・チャートにも登場するといった実績を伴ったものでした。

二井原:そうやねぇ。でも、最近、ぼくらが知らないだけで、海外に出ていってやってるバンドもいるんでしょ。その評判がよかったりとかは聞くんですよ。それがアンダーグラウンドな世界でも、やり続けることは大事なんでね。頑張って欲しいよね。

──THE MAD CAPSEL MARKETSが今年の“OZZFEST”に出演したのは歴史的に大きな出来事ですが、元を辿ると、LOUDNESSの活動がなければ、世界が日本のバンドに目が向けることはなかったと思うんですよ。現実に今でも海外の人と話をするとき、LOUDNESSの名前が真っ先に出てくることは多いですから。

二井原:まぁ、当時はジャズとかフュージョン、テクノでは知られた日本人アーティストもいたけど、真っ向勝負なロック・バンドは全然いなかったからね。珍しがられると同時に高崎 晃なんて尋常じゃないぐらい上手かったし、かなり衝撃的だったみたいだからね。すっごい田舎に行っても声をかけられることが多かったよ。初めて東洋人を見たというようなところでも、LOUDNESSを知ってた。街のミニコミから『ローリング・ストーン』のようなメジャーな雑誌まで、ほぼ取材を受けた記憶があるからねぇ。

──最近はどんな音楽を主に聴いてます?

二井原:演歌以外だったら手当たり次第に聴きますよ。インターネットで世界中のラジオを聴くのが好きでね。ハード・ロックからニューエイジまであらゆるもの。寝るのも忘れてエアチェックするぐらいですよ。気に入ったアーティストはメモしておいて、翌日に買いに走ったりね。あとはいろんなレーベルのサイトでも試聴できるしね。とは言いながら、最近買ったのはU2とNIRVANAのベストなんだけど(笑)。

──当日はどんなパフォーマンスを見せるのか、現時点で考えていることもあります?

二井原:まだ昨日今日聞いた話なんで、具体的なものはないけど、コンパクトに攻撃的な曲を取り揃えて、あっという間に、嵐のように去っていく感じになるんじゃないかな(笑)。多分、ヘヴィな曲が中心になると思うんだけどね。あ、でもわからないなぁ。どっちかでしょうね、クラシック・ナンバーばかりか、その逆か。2時間ぐらいあるといろいろ考えられるんだけど(笑)。

──大晦日にもライヴが予定されていますが、LOUDNESSの近況に関しては?

二井原:その辺はまだ白紙の状態なんだけど、来年の春ぐらいにツアーをやりたいなという話はありますね。アルバムも作ることになると思うんだけど、どうなることやら(笑)。いつもは派手で華やかなライヴをやってきたけど、今回のロフトを機会に、こういった規模の小屋で進めていくというのもありかなと。今は照明とかPAのスタッフも含めて大所帯のバンドだから、その辺もクリアしていかなければいけないけど、その打ち出し方を変えてもいいかなと個人的には思ったりもするんだけどね。そういう意味では今回はいい実験ですね。

──さて、LOUDNESSの名前は知っているけれども、実際にライヴを観たことがない人もいると思います。そういった読者に二井原さんから伝えておきたいことはありますか?

二井原:言葉で音を説明するのは難しいんだけど、五臓六腑に響き渡るような轟音で、足腰立たないようにしてやるんで(笑)、刺激が欲しい人はぜひ観に来てくださいと。ロックの熱いものをお見せしますんで。4人ともキレまくると思うので、かなり見ごたえがあると思いますよ。噂には聞いてるLOUDNESSを(笑)、この機会に体感してもらいたいものですね。

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