自殺と出産
──今後のプラスワンでの活動予定は? 現在は『まともにしゃべれ』をやってますよね?
鶴岡:『まともにしゃべれ』は定期的にやるつもりですね。
──“まともにしゃべれ”は誰に言ってるんですか?
鶴岡:自分、そして客。及び質問コーナー。
──けど、まともに喋らないのがいいんじゃないですか(笑)?
鶴岡:まあ、僕の質問コーナーは、まともに喋られたら終わりなんだけど、何か独特の世界なんで、あれは。正直質問コーナーのおかげで、とあるゲストに二度と出たくないと言われた事もありますしね。とりあえず、まともに喋る事が、凄い難しい事だと言いたいんですよ。
──先程(インタビュー前)、これからのイベントでの新しい仕掛けを提案されていましたが。
鶴岡:出産と死。タブーなきロフトプラスワンで、まだ行なわれてない事なんで。僕は関わりたくないですけど。
──でも、両方やろうと思えばできますよね。
鶴岡:出産はまだ笑いにできるけど、死は本当に笑いにできない自信があるから。まあ、でも死をライブでやるなら自殺でしょう。僕はどんな暗いテーマでも、最後の所で笑いっていう救いを求めるんで。逆に死を爽快な笑いとして演出できたら本当に天才なんだろうなとか考えたりして。
※註1 『菱形の顔をした男』―ガロ復刊の際に、師匠の唐沢俊一氏と二本立てという形で寄稿された、長井氏との思い出(漫画の持ち込み)を絡めた形での自伝的なコラム。鶴岡氏が中学生だった時の暴発しそうになった自意識と自己顕示欲を、そして自己表現する事でしか孤独からの自己救済を見い出せなかったという、恐ろしいまでの心の葛藤を情念の篭りまくった形で書き殴った独白コラム。