志磨遼平が語る岡田斗司夫問題!
吉田豪(以下、豪):開演前にTwitterを見たら「今日はいつもの吉田豪のイベントとは客層が全然違う」って書いてあったけど、その通りですね。最前が完全に女子だけじゃないですか!
志磨遼平(以下、志):普段はこういうことはないんですか?
豪:普段はプラスワンの常連みたいな人たちがずらーっと並んでるだけですよ。
志:常連の皆さん、お手柔らかにお願いします。
豪:この『雑談天国』というイベントって、復活後のゲストは東野幸治さん、蛭子能収さん、志磨さんっていう並びなんですけど。
志:光栄の極み(笑)。ありがとうございます。
豪:東野さんの回に興味を持ってましたよね。
志:SNSとかで検索しても「これはヤバすぎて書けない」とかしか出てなくて、内容については誰も書いてなかったですよね。だから今日も……ま、僕のミュージシャン生命とかあるわけじゃないですか(笑)。
豪:はいはい。それが危ぶまれる展開になる可能性もひょっとしたらあるわけですね。
志:はい(笑)。で、事前に前説で「今日のイベントのことは書かないで下さいね」とか言うのかな? って思ってたら一切ないんですね。
豪:そうですね。それを言わなきゃいけないときもあると思うんですけど、ただ本当にヤバいことって誰もネットで書かないんですよ。たとえば……(具体例をいくつか挙げるが、もちろん削除)。
志:恐ろしいな〜……。
豪:でもまぁ、今日は本当に雑談だけで大丈夫ですよ。そういうわけで、まずこの時期に志磨さんに聞きたいことと言えば、やっぱり「志磨遼平が語る岡田斗司夫問題」ですよ!
志:ははははは! あ〜、なるほど! いきなりそこからですか(笑)。
豪:意外と近いところにいますよね?
志:僕としては傍観者として見てて、むしろ豪さんのリツイートで知るっていうところがあるんですよ。で、僕が仲良くしてる山田玲司先生っていう漫画家さんがいまして……。
豪:あの人、思いっきり岡田斗司夫の共犯者的な立ち位置になってますよね。
志:そうなんすよね〜。それはまぁ、どう言ったらいいんですかね……山田玲司先生って皆さんがご存知の通りの方なんですよ。
豪:あの作風通りの人?
志:作風の通りですね。喋り方もあの感じなので誤解されやすい部分もあると思うんですよ。
豪:いちばん炎上してるときに無邪気に絡んじゃったっていうのが大きかったですよね。で、「俺、吉田豪の代わりに来たからね!」って言いながら岡田斗司夫の謝罪ニコ生に現れて(笑)。
志:玲司先生は『絶望に効くクスリ』っていうシリーズで錚々たる人たちにインタビューして、それを漫画にするっていうことをライフワークにしてますので。ま、豪さんにライバル意識はあるのかな、と(笑)。
豪:正直そこに多少モヤっとしたところはあるんですよ(笑)。
志:そこの対決は見てみたいですけどね〜。あと玲司先生って女の子が好きなのは見ての通りなので。
豪:テーマが恋愛の人ですもんね。
志:そうです。なので悪気はないと思いますよ。玲司先生って誰にでも親身になっちゃうところがあると思うんですよ。そこは岡田斗司夫さんに対しても同じで。
豪:岡田斗司夫問題でボクが思ったのが、ミュージシャンとか作家がああいうことやってもたいした騒動にはなってなかっただろうな、っていうことで。
志:そうですよね。ジャンルとして「女人禁制」みたいなことをご自分でも言っていたところに、ですからね。
豪:大雑把にクリエイター枠と評論家枠があるとして、評論家枠の人が何かやると叩かれるっていうのはあると思って。
志:それは人情としてあるでしょうね。
豪:逆にクリエイターは人でなしでもしょうがない、みたいな。
志:そうそうそう、うん。
豪:……(無言で見つめる)。
志:……なんですか!?
豪:志磨さんも人でなし枠なのかな、という。
志:どうですかね。あんまり自覚はないですけど(笑)。
豪:問題が起きたことは?
志:ないですね、僕は。女性関係は特にないです。
豪:……(無言で見つめる)。
志:ないです、ないです! ……あれ? 何か裏とれてます?
豪:いやいや、全然。そんなタチの悪い追い詰め方しないですよ!
志:よかったよかった(笑)。
バンドのボーカルはモテない!?
豪:女性関係からいろいろと読み取れる部分があって、特に漫画家の人にインタビューするときにはわざと女性関係を聞いたりするんですよ。で、漫画の世界だと現在進行形でモテてる人でも、最初からモテてる人はほとんどいなくて、20歳過ぎてからの後天的なモテなんですよね。基本的には童貞をこじらせたままで、体験人数は1人〜2人ぐらいの人が異常に多い。
志:それで、あとで爆発するパターンですね。
豪:そういう人が何人かいて、その人たちを掘り下げてみると、やっぱり童貞期間が長かったりして。
志:出版業界って言うか、漫画業界って、金銭感覚もすごいし、男女の話もけっこういろいろと聞きますね。
豪:数年前からよく聞くのが、バンギャみたいな感じで漫ギャっていうのが出てきて。
志:福満しげゆき先生が描かれてましたよね。
豪:それです。突然売れた地味な漫画家さんが漫ギャと結婚しちゃった話とか、福満先生から実名まで聞きましたよ。
志:僕がいる界隈にはそういう荒れた話が少ないんですよね。バンギャみたいな話もあんまり耳に入ってこなくて。
豪:バンド文化がバンドブームの頃とかとはまったく変わってるんですかね。
志:そうですよね。いわゆるV系と言われるところとか、残るところには残ってるんでしょうけど。でも、どうも昨今のバンドマンはみんな真面目ですね。
豪:それはネットの発達で監視社会になったため、みたいなところからなんですかね?
志:でもね、モテる人って監視されてても行動に起こすと思うんですよね。「ネットに書かれると怖いな」っつって、ビビる程度の人はやっぱり昔からモテてないんじゃないかな? と思うんですよ。それこそお構いなしに手を出すような人は先天的なモテの人ですよね。どんな仕事やっててもモテるんだろうな、っていう。
豪:志磨さんはどっち側なんですか?
志:僕は、中学の時に部活をやってまして、まぁ部活とかをある程度やってるからモテたりはしますよね。
豪:バスケ部でしたよね。
志:バスケ部で、女子バスケ部っていうのがありますから、男子バスケ部の試合に女子バスケ部が応援で来たりするんですよ。そうなると女子バスケ部の中で、誰がいい? みたいなのがあるんでしょうね。そういう感じでみんなモテてましたよ。だから僕も、そりゃあもう、アレですよ(笑)。
豪:アレ?
志:そりゃあもう……浮名を流したもんですよ(笑)。だから中学の時とかは、いわゆる人生で3回あるうちの1回目ですよね。
豪:モテのファースト・ウェーブが!?
志:ファースト・ウェーブ来ましたね。でもそれ以来、第二波が来てないんですけどね。
豪:そうなんですか? まぁ、中学生ぐらいだと何かしてる人はモテますよね。
志:そうです、そうです。
豪:……セカンド・ウォーブ来てないんですか?
志:来てないですね。バンドのボーカルって、モテないと思いません?
女性客:えー!
志:いや、あの……(笑)。
豪:今ものすごい「えー!」が来ましたね。『いいとも!』の客かと思いましたよ!
志:そうですね(笑)。私が悪いっていうのは置いといて、実質的にモテるのはベースとかでしょ? ボーカリストはやっぱりマスコット的なところがありますよね。だから、僕なんかはライブ中に客席にピョーンとダイブしたりとか、物を壊したり、ゴミ箱に突っ込んで行ったりとか。そういうことしないとライブが終わらない時期があったんですよ(笑)。
豪:そういう強迫観念が(笑)。
志:そんなことやってるよりかは、黙ってベース弾いたりしてるほうが、そりゃモテますからね……。