Rooftop ルーフトップ

COLUMN

五回ゲスト:杉作J太郎(前編)

第十五回ゲスト:杉作J太郎(前編)

2012.01.05

バックステージで見たらイヤなものとは?

杉作J太郎(以下:J) 今日は画期的ですよね。豪ちゃんとのイベントで、ちゃんとテーマがあるのは初めてじゃないですか?
吉田豪(以下:豪) ですよね。というか当初、真野(恵里菜)ちゃんナイトを頼まれてたらしいですけど。
 そうです、ホントは真野ちゃんナイトをやりたかったんですけど、アイドルイベントの開催は非常に難しいものじゃないかと、この前の阿佐ヶ谷ロフトのイベントから学びまして(笑)。
 ……阿佐ヶ谷ロフトで何かあったんですか?
 まぁ、ももクロ関係のイベントで大変な事があったんでしょ(笑)。だから今回はアイドルについて考える一夜になるわけですよね。今日は今までにない中身のギュッと詰まったイベントになると思いますよ!
 ……Jさんが脱線しなければ、ですよね?
 まぁ、そうなんですけど(笑)。豪ちゃんは今、仕事でアイドルと近い所にいるもんね?
 Jさんが前に「豪ちゃんは球場の外で応援してると思ってたら、気が付いたらグラウンドの中に入ってた」って表現してましたけど、そういう状況かもしれませんね。
 ですよね。今、時代は変わりつつありますよ。でも、近くで見た方がアイドルは楽しいですよね?
 バックステージを見た方がいいものと、そうでないものがありますけどね。ここは見ない方が良かった、と思う時もありますし。
 それは「チュー」みたいな?
 え、「チュー」って? キスですか?
 シャブやってたみたいな。
 ダハハハハハ! アイドルが控室でシャブを打つ瞬間は見ないですよ!
 じゃあ、何ですか? 汚いパンティ履いてたとかですか?
 そこまでは見せてくれないです(笑)。
 じゃあ、何だろう? そんなイヤなもの見たことないですけどね。
 たまに控室を一緒にされることがあるけど、あれって困るじゃないですか。
 あ〜、気を使うよね。
 それで大丈夫なのはバニラビーンズくらいですよ。この前、「TOKYO IDOL FESTIVAL」に行った時、なぜかバニラビーンズの楽屋で留守番して下さいって言われて、僕とJさんと掟さんで留守番したことがあったんですけど、マネージャーのC葉さんとメンバーがいなくなって3人だけになった瞬間、Jさんが「さぁ〜、パンツはどこかな?」って言い出して(笑)。
 いや、あれはサービストークですよ! たとえ誰が聞いてなくても、空気に対して言ってたと思います!
 なんで空気にサービスするんですか(笑)。まぁ、Jさんにしたらあれは言わなきゃいけないものですよね。
 そう、それは言っとかないと。所詮、彼女たちは「女」で我々は「男」なわけですから、もし過ちが起きてしまったらファンの皆さんに申し訳ない。だからここで立ち位置をハッキリしておこうと。
 どういう立ち位置ですか?
 まぁ、エロオヤジという立ち位置を……。
 ダハハハハ! エロオヤジに留守番させちゃダメじゃないですか!
 いやいや、だからこそ恋愛には発展しないわけですよ。
 あ〜、なるほど。確かに安全パイですよ、と。それでバニビが戻ってきた時に、すぐにその話をバニビの2人にも教えてあげて。
 そう、さすが吉田豪って感じだよね。そんなこと言わなくていいのに!
 一切動じることなく、「ここにパンツはないですよ〜」って言われてましたね(笑)。
 パンツはないですよ、って言っても、「今、履いてるやつがあるだろ!」って。
 ダハハハハハ! そう言われればそうだ!
 「おや、履いてないわけですか?」って(笑)。まぁ、そこまでの関係だと楽ですけどね。でも、バックステージで見たくないものって何ですかね? 裏だと態度悪いとか?
 いや、表向きはフレンドリーなキャラなのに裏だとビジネスライクだったり、メンバー同士で会話もせずに携帯を見て化粧してるだけ、みたいなのを見るとテンションは下がりますよね。
 あ〜、なるほど。バックステージを見ると素直に応援出来なくなる?
 見た上で応援出来る人って、実は少ないのかなって。

Jさん、ごっちんとの思い出を語る!

 僕は、後藤真希さんがそうでしたよ。もう古い話になりますけど、後藤真希さんが好きで応援してたじゃないですか。ただ、当時の僕がエロいイメージが強かったんでね。まぁ、今もそうなんですけど(笑)。
 エアセックスくらいの時ですか?
 いや、2001年とかですから「トゥナイト」とかやってる頃ですね。まぁ、最悪の時代ですよ!
 世間からもエロオヤジとして認識されていた頃ですね(笑)。
 ヘタしたら部屋も貸してもらえなかった時代です!
 『トゥナイト』と『タモリ倶楽部』で、エロいことばかりしてる中年だった頃。
 そうですそうです。その頃だったんでアップフロントの人達にとっても僕はNGタレントだったんですよ。ところが普段、僕ってマジメじゃないですか?
 …………え?
 いや、割とマジメだと思いますよ! そのマジメさが通じてアップフロントの人から「杉作さんがそんなに好きなら会わせてあげたいんだけど、問題が起きる」と言われまして。
 問題というと?
 要するに、関係各位の皆さんだったりファンだったりが怒りかねない、と。ところが、地方に行けば関係者が減るから大丈夫じゃないかということで、ごっちんに会いに札幌まで行ったんですよ。
 バックステージで会うためだけに?
 そう。で、心臓はドキドキしてるわけですよ。もし僕を見て「なんでお前がここに居るんだ、出ていけ!」って言う関係者も居るかもしれないわけで。そんな中で会場の二階に通されまして、そこにごっちんのマネージャーが入ってきまして、僕の顔を見るなり「お噂はかねがね……」って、言ったんですよ。その瞬間、二階から飛び降りようかと思って(笑)。その当時、エロ本に山ほど原稿書いてましたからね。
 でも、別にモーニング娘。に対していやらしいことを書いてたわけじゃないですよね?
 書いてなかったと思いますよ。ただ、僕の書く原稿自体が下品だったので(笑)。でも特に何事もなく、そのまま後藤真希さんにお会いすることが出来たんですよ。で、ごっちんが来た時に、当時15〜6歳でしたけど、童顔でホントに「子供」だったんです。これ、アニメだったら、折り返し地点のちょっと前くらいですよ。僕はモーニング娘。で戦争をしてきたわけです。敵機を次々と撃墜してね、ごっちんのために、あいぼんのために、と思って戦ってたわけですよ。でも目の前に現れたごっちんは「子供」だったわけです。その時、「俺はこんな子供のために、戦ってきたのか!」と思ってね。
 ダハハハハハ! もっと大人だと思ってたのに(笑)。
 そう! で、ほとんど話も出来ないままその場は終わったんですけどね。でも、待てよ、と。こんな子供のために北海道まで会いに来た、と思われているということは、俺に今、ロリコン疑惑が掛けられてるのではないか? と。
 あいぼん推しですしね(笑)。
 で、その後、本番を迎えたんですけど、衣装に着替えてステージに出てきた瞬間、僕らがよく知ってる「大人の」後藤真希さんが出てきたんですよ。で、コンサートが終わって僕がさっき子供だと思ってガッカリしたけどこれは大きな間違いだった、と。終わったら、その素晴らしさをちゃんと本人に伝えなければいけない、と思って。ところがハロープロジェクトって子供が多いから終わったらその日に帰るんですよね。で、後藤さんに今日の感想を伝えてたら、「そろそろ飛行場に行かないと」と、スタッフの方が言ったんですよ。そしたら後藤さんがやんわりした笑顔で、「まだ大丈夫です。お話を続けて下さい」と。その当時アニメの事をよく知らなかったですけど、彼女は『ガンダム』で言ったら月に居るお姫様ですよね?
 …………え?
 まぁ、この辺でこの話はやめておきますけど(笑)。それくらい素晴らしかったんですよ。だから、バックステージから見て素晴らしいって思うと、今までと同じ目では見れなくなりますよね。
 今までと同じ目というのは?
 まぁ、若干性的な目というか……。
 ダハハハハ! つまり、子供を性的な目で見てたんですね?
 まぁ、それはしょうがないよ。
 開き直りましたね!
 それは、ここにいる皆さんだってそうだと思いますよ。だって、ももいろクローバーZだって、あんな子供なのにパッカパッカ股とか開くわけですよね? みんな「すごいな」とか言ってますけど、性的な目ではないにしろ何らかの感情は持つじゃないですか。乳が揺れてるな、とか。
 いや、たとえばスマイレージにしても「日本一スカートが短いアイドル」という売り方をしてますけど、性を売りにしてないしボクらもそういう目では見てないですよね?
 それは我々は大人だから、スマイレージのパンティとかパンティの間のもの……まぁ、それ以上は言及しませんけど(笑)。義務教育とか親の教えがなかったら、とっくにスマイレージに飛びかかってますよ!
 ダハハハハハ! そうなんですか!
 だからこの前も、墓場プロでとある出版社の偉い人が居て、その人が怒ってましたよ。「今日、会社にスマイレージが来たんですけど、座ったら全員パンティが丸見えなんですよ、あれは何とかなりませんかね?」って。けど、あれは嬉しいんでしょうね(笑)。
 キャバクラだったら、股間にハンカチとか置かないといけない状況ですもんね。
 だた、この前、その話をしていたら誰かが「パンティって言ってもどうせ見せパンでしょ?」って言ったんですよ。そしたら次の瞬間、僕と『怪盗レーニャ』の監督でもある、サムシング吉松さんが、全くのユニゾン状態で「パンティに貴賤なし!」って言ったんですよ!
 ダハハハハハ! 名言だ!
 一字一句違わずによくハモれたな、と思って(笑)。次の瞬間、吉松さんと顔を見合わせて握手してましたよ!

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「杉作J太郎が考えたこと」杉作J太郎(著)

青林工藝舎 ¥1050(税込)

LIVE INFOライブ情報

★吉田豪

1/15(日)
「黒田運送(寿)黒田運送新年会〜あれから一年〜」
【出演】黒田勇樹(ハイパーメディアフリーター)
【ゲスト】吉田豪、中村うさぎ、他!?
OPEN 18:00 / START 19:00
前売¥2000 / 当日¥2300(共に飲食代別)
※前売はローソンチケットにて発売中【Lコード:37977】
ウェブ予約も受付中。
会場:阿佐ヶ谷ロフトA

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