先日、とある先輩ミュージシャンの方に「俺老眼でさ、支配人のコーナー字が小さ過ぎて読めないよ!」とご指摘を受けたんだけど、毎回編集部からの字数指定は無し(実話)、ワタクシの気分・酔い加減でQ数(文字の大きさの事)が変わってしまう当酒場、今回は晴れて30日目の営業よ。この記念すべき日に…あら! また花が届いて居ない。何考えてんのよルーフトップ編集部は! オイコラ!(巻き舌調に)
代わりにハガキが何枚か置いてあるわ。全く、なんだってのよ。
32歳フリーター、kazzといいます。いつも楽しく『悦楽酒場』を読んでます。
おととし某居酒屋チェーン店をクビになり、今は中華レストランで配膳のバイトをしています。貧乏ヒマなしと言いますが、僕も週6日間、1日12時間以上働いてます。この頃は週1の休みも取れないことが多いです。それなのに毎月の給料が14万円ちょっとで、国民年金も健康保険も払えません。今年に入ってインフルエンザにかかった時は病院にも行けず、市販の薬で何とか乗り切りましたが、とても情けない思いをしました。こんな生活じゃ彼女に食事を奢ったりプレゼントを買う余裕もなく、去年の暮れについに別れを切り出されてしまいました。
どれだけ頑張って働いても報われることのない生活。これでは夢も希望もあったもんじゃありません。そもそも働くことに一体何の意味があるのだろう? とすら最近は思うようになりました。支配人様、何か良い打開策を教えていただけないでしょうか。
あらあら、どこまで被嗜虐者なのあんた。しかし昨今の飲食業界ではそう云った話は決して珍しく無いと言うじゃない。ワタクシの日々の飲み食いの裏にはマゾ達の努力有りなのね。ラクして稼ぐ方法なんて幾らでもあるのにねぇ。例えば今のワタクシのように一念勃起、じゃなかった、発起して頂いてホテルをオッ建ててみるとかね。ワタクシは一夜にして経営者になったのよ、おほほほほ。まぁそんな自慢は置いといて、金以外で働く事の意味など考えても仕方の無い事。それを真面目に考え出してしまったら日本中の精神科が左団扇になることでせう。確かに、仕事が趣味、などと強気に言い放つ輩もおりますがね。キ◯ガイか逆に悟りの境地に達してしまった人間です、大体。
貴方がマゾの極致に挑むが如く今の生活を続ける事の意義はワタクシには解りません。そして貴方自身もそれが解らなくなって居る。
これ以上の責め苦は御免だ、と思って居るのならばいっそそんな割の悪い仕事はすっぱり辞めて(福利厚生も無いんだからホント意味無いわよ)、街角でちり紙でも配りながらバンドなんか始めてみたらどう? 32歳、遅咲きと言えば遅咲きだけど、売れないバンドマンの中には「結局あんたまともに働きたく無いだけなんでしょ?」と言いたくなるような輩が結構いらっしゃるのよ、ふふ。「普段は冴えない俺。でもステージに立てば違う俺」この種の儚きアイデンティティに辛うじて寄りかかって生きて居る中年男、決して珍しくはありません。週6日、12時間も働かされて居る男の方がレアですし異常です。
明日から、ラーメンのどんぶりをギターに持ち替えてみましょう。楽器が苦手ならボーカル、タンバリン、マラカス etc.でも結構。
中途半端な駄目男より、とことん駄目な男に成り下がった方がいっそラクよ。
貴方がもし中級かそれ以上のルックスであるなら(多分違うだろうけど)、これまた更にマゾヒスティックな所謂ダメンズウォーカー的女性がきっと支えてくれます。
ここは一つ、肩の力を抜いて行きましょう。健闘を祈ります。
では、本日はこれにてお開き。
編集部より:マリアンヌ支配人に喝を入れて欲しい悩める婦女子およびイマドキの草食系男子からの相談事を大募集。ペンネームと相談事を明記の上、rooftop@rooftop1976.com までメールをご送付下さい。