ご機嫌如何? 予告通りちっぽけな島国から脱出して刺激的なヴァカンスを楽しんでいるマリアンヌ東雲よ。今回の『悦楽酒場』は海の向こうからお届けするわ。ここは、ちっぽけな島国のように真っ昼間から堂々と外でシャンパンを飲んだり出来るような場所では無く、現地の人は新聞紙でくるんでこっそりビールを飲んで居るの。でもワタクシには関係無いわ。
さて、今回は…あら、男子高校生。また未成年ね。最早10代のカリスマと言われる日も近い、そんな予感がするわ。読んでみましょう。ペンネーム、レミントンさん。
マリアンヌ先生初めまして。『マリアンヌの秘宝』発売(勿論購入しました)、そしてこちらの酒場の2周年おめでとうございます。
自分は16歳の男子高校生ですが人見知りで、クラスに馴染むのにも苦労しました。今はなんとか友達もでき上手くいっているのですが、最近になって昔からの癖である奢り癖が出てきているのです。
男子は親しい友だけ奢るのですが、女子に至ってはちょっとでも仲良くなるとバンバン奢ってしまうのです。多分、自分の中の「女性が喜ぶのなら、お金なんて気にするな」という精神が動いてしまうのだと思います。そして奢ったあとで「またやってしまった」の繰り返しから抜け出せなくなってしまいました。今までに奢りに払った金額は4〜5万くらい(複数の女性に対してです)で、バイトをしていない高校生からみると結構な金額で、自分でも驚いています。
この奢りグセは治るものなのでしょうか? また、治すにはどのようなことが必要なのでしょうか?
こんな金蔓のような自分にマリアンヌ様のアドバイスを頂けないでしょうか。どうかお願い致します。
「女性が喜ぶのなら、お金なんて気にするな」
大いに結構じゃないの。何か問題でもあって?
日本全国の器が小さい男どもに毎朝唱和させたい、素晴らしいスローガンではございますまいか。
一口で「他人に奢る」と言っても、完全に相手に利用されて感謝もされない、所謂奢らされパターンと、相手だけでなく奢ってあげた自分も気持ちが良いスマートな奢りのパターンがあって、基本的に世の中では前者は金蔓、後者は紳士として扱われます。ただ、このどちらの道を辿るかは貴方の心掛けだけではどうにもならない部分があるのです。奢るのが好きな事自体は結構。ただし相手を選ぶこと。例えば高校生の分際で「毎回男が奢るのは当然」などと考えているようなロクデモナイ女(が居るかどうかは知りませんが)に慈悲をくれてやる必要などは無い訳で、そう云った人を見る目がしっかりしていないと将来悪い女に騙されて大金を引き出されたりする事になりかねないわね。ここぞと言う時に大切な人間にだけ奢る事。高校生の男の子って格好付けたいお年頃でしょ。何事に於いても加減を解って居る。これはクールだと思うわよ。どう? 自信あるかしら。難しいのであればそのお金をキノコホテル、いやワタクシの為につぎ込みなさい。ちょうど、そろそろ支配人室をより立地の良い場所に移転しようと考えているのよねぇ。今まで貴方が女性に使ったお金の数十倍の額がどうしても必要なの…。
勿論、ワタクシは気の優しい男性からは搾り取るタイプよ、うふふ。
そういう人に捕まらないように。立派な紳士におなりなさい。
本日はこれにてお開き。
編集部より:マリアンヌ支配人に喝を入れて欲しい悩める婦女子およびイマドキの草食系男子からの相談事を大募集。ペンネームと相談事を明記の上、rooftop@rooftop1976.com までメールをご送付下さい。