何事も締め切りギリギリな私である。いや、「締め切りギリギリ」というのは正しくない。とうにリミットを過ぎているのに、何とかかんとか毎回「特例」として滑り込ませてもらっている有り様だ。たくさんの人に迷惑をかけているに違いない。
もう随分長く続けさせてもらっているこのコラムだって、締め切り前に届けたためしがない。
締め切りを守れないことで得をすることなんぞ何ひとつないのであって、これまで幾度も、例えば年始の目標として「今年こそは絶対に締め切りを守る!」と誓ったりしてきたけれど、その、目標を立てているのがすでに2月だったりして、とうに年始の目標の締め切りは過ぎているのだった。そんな誓い、守れるわけがない。
一体、いつからこうなってしまったのだろう。
小学校時代は違ったはずだ。夏休みの宿題も、異様に早く済ませていた。夏休みに入る前に終わらせていたのだ。つまり、終業式の数日前に配られた宿題を、ほんの3日ぐらいですべて済ませていた。ほとんど眠らず、記憶が確かであれば、2日間は学校をサボって終日宿題をやっていたと思う。
小5の時に学習塾で「国語の教科書をまるまる全部原稿用紙に書き写せ」と言われた時も、期日は1月後だったのに1日で終わらせ、先生を仰天させた。右手が腱鞘炎になったのでよく覚えている。いずれにしても極端だった。
いつ頃からかわからない。ある時から、「誰よりも早く上げることができないならギリギリにやろう」と考えるクセが身についてしまった。
ギリギリの人生は人に迷惑をかけるばかりでなく、この歳になると身体にもくる。何とか改善策を考えねば。もう一度、極端に早い男に戻れまいか。このコラムだって20本ぐらいまとめて書いてプールしておきたいのだ。確実に死ぬけどな、そんなことしたら。
▲これは編集部の心の叫びなのか!?