たかが法律、ロフトならピシャリと跳ね返せ!
昨年秋、10年振りにロフトに出演させてもらった際、何が驚いたって、メインフロアが禁煙になっていたことに呆然とした私である。
クアトロとかリキッドルームとか、クソ小洒落たライブスペースが次々クソ禁煙になったとは随分前に聞いていたけれど、まさかロフトまでが禁煙とは。だってロフトだぜ。
ロフトの客席はいつも煙草の煙でモックモクだったし、まるで煙草のケムリで出来たライブハウスのようであり、それがロックな効果を上げていたハズだ。ロックな効果ってのは、だから、つまり、煙草吸ってるのに大麻吸ってるっぽく感じるような、大麻吸ってても煙草ですよと言って済ませられるような、ステージ上の演奏が、大麻のせいか煙草のせいかで三割増し程度は素晴らしく感じられるような、そんな効果だ。
私は不勉強で国や都や歌舞伎町の条例については穴に入りたいほど疎いのだが、仮にそうした決まりを国だか都だか歌舞伎町から押しつけられたとしても、あのロフトならピシャリと跳ね返せたに違いないのだ。たかが法律である。平野ボスなり大塚店長なりが胸を張って言えたはずじゃないか。
「お言葉ですがね、ウチはロフトですよ。スターリンが豚の首を投げ、非常階段が排尿した、あの新宿ロフトですよ。そんなウチの店内で『煙草や大麻を吸うな』なんて、そんなショボいこと、口が裂けたって言えるわけねえだろうが!」
残念ながら現状から察するに、何かの事情が権力だか世情だかに屈したらしい。バカバカ。
愛煙家にとってどうこうという話ではない。
たしかに私は愛煙家であるが、もし私が禁煙し、人が吸う煙草の煙を避けるようになったとしても、ロフトだけは喫煙できるスペースであり続けてほしかった。
このライブスペースでは禁煙ですが、サブステージとバーラウンジは喫煙可でありますぞ。