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COLUMN

 裕二郎(純烈)

白川 裕二郎(純烈)

2010.09.21

★努力できるところは努力する

── 今日、白川さんとお話をするのがすごく楽しみだったんですよ。7月に新宿で行なわれたイベントを拝見した時は、色気がすごいなと思いましたし、最初にインタビューをした林田達也さんの時から白川さんの筋肉はスゴイと聞いていたので。

「色気があるというのは、男としてすごく嬉しいですよ。昔は、かわいいとかかっこいいとか言って頂く方がいらっしゃいましたけど、最近は、色気があるとか、魅力があるとか、エロいとか言われたほうが最高の褒め言葉なんです。筋肉は…大好きなんです。自分の筋肉も好きなんですけど、他の方の筋肉も大好きで」

── いきなり少年の顔になりましたね(笑)。実は私も、自分のも他の方のも大好きで…。

「どの辺の筋肉が好きなんですか?」

── 腹筋が一番で、あとは腕の血管の辺りとかゴツゴツした感じの人がたまらないんですけど(笑)。でも理想の筋肉を持った方ってなかなか出会えなかったんです。

「日本の男性って体を鍛える習慣がある人もいますけど、そんなにいないんですよね。韓国とかは、兵隊制度もあるからマッチョの方が多いですし」

── ヨン様なんて、綺麗な顔して脱いだらすごいですしね。あのギャップに驚きましたよ。

「あの体は反則だろ! って思いますよね(笑)。僕、小さい時から細くて、中学校の時は身長は178cmあったんですが体重が58kgしかなくて、高校に入って“細いね”って言われてから、筋トレを毎日やって、やっと自分の筋肉ができたんです。動物性タンパク質とかを摂ってプロテインには頼らずに。バレーボール部だったんですけど、先生や友達にトレーニングのやり方を聞いて、ここを付けるならこういうトレーニングをしようって。重いものをゆっくり持ち上げるとか、軽いものを早く持ち上げるとかだけで筋肉の太さが全然違ってくるんですよ」

── 一番付けたかったのはどこだったんですか?

「バストの上が欲しかったんです。胸が薄かったので」

── タンクトップがあまり似合わない体型だったんですか?

「そうそう。だから、腕立て伏せを手と手の間を縮めた形でできなくなるまでやったり、フリーウエイトをやったりして、高校の3年間でだいぶベコベコになりました」

── いつでも脱げます?

「全然いけます。でも高校の時よりに比べると代謝が落ちてきて、同じ食生活をしていても代謝が落ちる分脂肪が付いてきちゃうんです。だからさらにトレーニングをやらなければいけなかったり、20時以降は食べないとか。そこまではしてないんですけど」

── 8月号でインタビューをした友井さん情報によると、毎日ランニングをしているそうですが…。“はなまるマーケット”に出演される朝も走っていたと。

「“はなまる〜”に出演させて頂いた時は、朝早い時間でしたけど眠たい顔ではテレビに出られないし、喉も温めないといけないし、テレビを見ていらっしゃる方は僕たちのことは知らないし、まだまだ僕自身歌が下手だから、少しでも自分の持ってる力を100%出せるようにって思っていたんです。努力できるところは努力するというのを、自分の中で課しているので、あの日も朝走ってからテレビ局に向かったんです」

── 確かに、寝起きでは歌えないですよね。

「僕はメインで歌わなければいけないから、少しでも純烈を良い形で見せられれば良いなと思っているんです。スタッフの皆さんも一生懸命動いてくれてるから、ああいった番組に出させて頂けましたし、チャンスを与えて頂いてるので、みんなにも迷惑をかけられないというのがあったんです」

── やはり、メインヴォーカルとしてプレッシャーってあるんですか?

「ありますよ。自分だけじゃないというのがあるので、僕がダメだったら他のみんなにも迷惑をかけちゃう思ってしまうので、5人分のプレッシャーがあります」

── メインヴォーカルなだけに、お客さんの視線もけっこう感じるんじゃないですか?

「歌っている時は自分1人なので緊張感やプレッシャーはありますけど、それぞれのファンの方がいますし、全体を通して見てくれているので、そういう部分での押し潰されそうなプレッシャーはないかもしれません。1人に比べたら多少は気が楽ですよ。グループで良かったなと思うひとつです」

★仲間は良いものだと思う

── 林田さんや友井さんにも伺ったんですが、純烈メンバーはどんな方々か、白川さんの目線で聞かせて下さい。

「リーダー(酒井)は全体を見れる人で、歌に関してもアドバイスをしてくれる事が多いです。涼平さんは美意識が高いですね。純烈のお兄さんでもありますし、言葉を噛み砕いて説明してくれます。雄亮はダンスのリーダーで、翔太は一番年下ですけどまとめ役というか、しっかり者です。達也は28歳で世間で言ったらおっさんの年齢ですけど、顔もかわいいし、性格もすごくピュアです」

── 林田さんは好奇心旺盛な犬みたいで、かわいらしいですよね。

「確かに犬みたいですね(笑)。怖いもの知らずですから、しっぽをプリプリ振っていろんな方のところに行っちゃう。でも、純烈のメンバーはみんな人当たりが良くて、性格的にやさしいので、僕自身悩んだり落ち込んだりしますけど、互いに励まし合うことができています。役者として1人で勝負していますけど、仲間は良いもんだなって、今のメンバーと一緒になってつくづく思います」

── 純烈の結成当時は、メンバーが白川さんと酒井さんのお2人のみでしたけど、誘われた時って正直どう思いました?

「酒井に誘われた時は、CDのリリースもレコード会社も決まっているって言われていたんです。だから心配しなくていいよって。でも、僕はすごく心配性なのでいろいろな話を聞いていたんですけど、“俺は人生を賭ける”とか語っていて本気なんだなって思い、それならやってみるよって。とは言っても、ムード歌謡がどんなものかよくわかっていなかったので、『魅惑のムード歌謡大全集』というCDを聴いてみたんです。そしたら。知ってる曲もありましたし、良い歌がたくさんあって、昔からあるジャンルに僕たちは30歳を過ぎてから始めることになりましたが、そのジャンルを汚さないようにとか、お客様で年配の方はムード歌謡を聴いて育ったとか大好きなジャンルだったりするので、企画ものに思われちゃいけないとか、下手でも下手なりに一生懸命やるという気持ちは持ってないといけないなって思います」

── レコード会社が決まってないのは、いつ頃わかったんですか?

「入ってからすぐでした。なんかおかしいなってずっと思っていたんです。レコード会社が決まってたら、ミーティングとかもありますし、もっと明確なものがあっても良いんじゃないかって。デビューの話もどんどん後回しになっていき、転がって転がって今年やっとデビューできて、本当にホッとしています。でも、まだスタートラインに立ったばかりですし、シビアなことを言うと、このままではダメなんじゃないかと思っているんです。レベルだって、一世風靡していたコーラスグループの方々には到底達していなくて、これから血眼になってやらないとと感じています」

── 歌は初めてになるんですか?

「ミュージカルで歌のレッスンを何ヶ月間かやらせて頂いた事はありましたけど、本格的に毎週何曜日の何時からボイストレーニングをやるというのは初めてです」

── ミュージカルの発声とムード歌謡の発声は、全然違いますよね? きっと。

「はい。すごく苦労しました。ミュージカルの発声はお腹から鼻骨にかけて脳の後ろを通しながら出すみたいな感じで教えて頂いているんですけど、ムード歌謡は言葉で説明しにくいんですけど、細かい発声の仕方が多かったりするんです。あと、石原裕次郎さんとかフランク永井さんのような、もっと響く落ち着いた声を手に入れたいと思っていて、いつも悪戦苦闘しています」

── 10月にはミュージカル『RENT』も始まりますし、歌い方を分けるのが大変そうですね。

「『RENT』は前回出させて頂いてますし、前の歌い癖があるので、あまり心配してないです。ただ、ミュージカルからムード歌謡に戻ってくる時は苦労しそうです」

── だからといって『RENT』で、ムード歌謡の歌い方はできないですからね。

「そうなんです。もしかしたら新しいかもしれないですけど、“その歌い方は何?”って言われるのは目に見えてますね」

── 歌って踊っての舞台になるんですか?

「『RENT』自体は踊りがそんなになくて、やる方はやるんですけど、僕はほとんど踊りません」

── 白川さんは踊り自体は?

「それが、全然踊れないんです」

── スーツを着てるからかもしれないですけど、タップとかできそうですね。

「出来ないですけど、やれって言われたらやります」

── それは役者魂ですか?

「僕の中でのミッションです。基本的に出来ないとかはあまり言いたくないんです。役者さんがいっぱいいる中で、“白川さんお願いします”って言ってくれた人たちがいるわけですから、下手でも何ヶ月間の間に努力をしなければいけない。それが役者だったりアーティストの責任感であり使命だと思う。せっかくオファーしてくれたんだから、ダメでしたというのは努力した最後の最後に言うべきものなのかなって自分で思っています」

── だから純烈にも飛び込んだんですか?

「役者で舞台にも立たせて頂いて、5年後10年後に自分がいる位置がどの辺なのかなって考えた時に、もっともっと自分の中で上に行きたいとも思いましたし、最終的に自分の母親や家族にラクをさせてあげたいっていうのがあるんです。それが大前提で、純烈は酒井のうまい話もありましたけど、このメンバーでこういうジャンルで、本当に火が付くかも知れないというのが自分の中であったので純烈に加入しました」

★ 1人でも多くの方に応援してもらいたい

── 30歳を越えても、まだ新しいことにチャレンジできるというのはうらやましいですよ。

「恵まれていると思います。この年で新しいことにチャレンジってなかなかできないですからね。もし自分に奥さんや子供がいたら、純烈も役者もやっていなかったかもしれないんですけどね。今は、この純烈に賭けています」

── 私としてはテレビの出演やら、地方でのイベントやらすごく順調な気がしますけど。

「今年はスタッフのみなさんが頑張ってくれてるからお仕事を頂けていますし、テレビにも出演させて頂いていますが、今度は制作会社の方やプロデューサーから、“また純烈を呼びたい”と言ってもらえるようにならないとですね。今は、名古屋・大阪・静岡などにもキャンペーンで回らせて頂き、47都道府県を制覇すると言って、やっと進んだところですから」

── ツアーは大変でしたね。スーツを忘れる人もいましたし。

「でも、スーツで良かったですよ。今は暑くて死にそうですけど、忘れた時はすぐに買いに行けますから」

── これだけ純烈で地方にも行き、ミュージカルが始まって、セリフとかは覚えられます?

「『RENT』のセリフは前のものなので覚えているんです。あと、基本的にセリフというよりは歌になりますし、暇な時は純烈を歌ったり、『RENT』の歌を歌ったりしているんで覚えられています」

── お話を聞いていると、白川さんってすごくストイックな感じがしますね。

「ストイックと言えばストイックかもしれないですね。勉強はダメですけど。小学生の時とか勉強は下から2番目ぐらいでしたから(苦笑)」

── 力士になったのはいつぐらいなんですか?

「高校出てすぐに。小学校の時に少年相撲大会というのがあって、身長も低くて体重もなかったんですけど、区の大会でチャンピオンになったりしていたんです。中学では柔道やっていたんですけど、高校を出てすぐぐらいにまた柔道がやりたくて街の道場に通い始めた時にスカウトされて朝日山部屋に入りました」

── 相撲の世界ってどんな感じなんですか?

「ひと言で言うと大変な世界でした。4時とか5時起きで稽古して、朝ご飯食べて兄弟子の洗濯物を干したり電話番をして、夕方の5時とか6時からちゃんこの支度して食べて、あとは自由時間になるんですけど新入りは基本的にプライベートの時間はなかったです。その時間も電話番がありましたから。18歳ぐらいって遊びたいさかりじゃないですか。休日とかにカップルが腕組んでデートしている横で、僕たちは稽古が終わってふんどしを干していたんですけど、すごくうらやましかったですよ。そういうのを押し殺して毎日稽古したんですが、怪我をしてしまったので1年で辞めてしまったんです。その後、役者として『忍風戦隊ハリケンジャー』でデビューさせて頂きました」

── では、今後純烈として、役者としてどうなっていきたいという希望や野望はありますか?

「自分としては、歌がうまくなるというのもそうですけど、もともとは役者でデビューさせてもらっているので、役者としてもお仕事をしていきたいというのはあります。純烈としての大きな目標は、紅白に出たい。でも、まだまだスタートラインに立ったばかりで、全国の方が純烈を知っているかと言ったら知られていないのが現状なので、1人でも多くの方に知ってもらいたいです。そのためにも日本全国に行って、純烈がこんなに素晴らしいグループだと感じてもらい、1人でも多くの方に応援してもらいたいというのが僕たち純烈の思いです」



次は「小田井涼平」さんを紹介頂きました。10月1日にインタビューアップ致します。お楽しみに〜♪

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LIVE INFOライブ情報

ブロードウェイ・ミュージカル『RENT』
2010年10月7日(木)〜11月23日(火・祝)日比谷シアタークリエ
脚本・作詞・音楽:ジョナサン・ラーソン
訳詞:吉元由実/演出:エリカ・シュミット
*公演詳細は東宝のホームページをご参照下さい。
http://www.toho.co.jp/stage/

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