LOFTと私
レコード&昭和プロレス愛好家のゴベと申します。
今回取り上げるのは、1994年9月10日にシェルターで行われたWRENCHの1st CD発売記念GIG。
この年の4月までFIGHT FOR YOUR RIGHT名義で活動していたWRENCHの初単独音源となる1stミニアルバムのレコ発です。ゲストはHi-STANDARD、GMF、NAILS OF HAWAiiAN。
ところが、同じ日にSUPER JUNKY MONKEYが三軒茶屋ヘブンスドアのイベントに出演することが決まっていました。私が一番好きなバンドです。しかし、WRENCHが初めて出すCDの発売記念ライブを逃すわけにはいきません。
そう思っていたのは、私だけではありませんでした。
なんとしてでもWRENCHのレコ発に駆けつけようと考えていたSUPER JUNKY MONKEYの睦ちゃん(vo)は、主催バンドのメンバーに懇願して出番を早めてもらうことに成功。私の記憶が正しければ、本来はトリかその前だったはずです。
(睦ちゃんが主催者と話し合っていた現場に、私もいたので)
そして、いよいよ当日。出番を早めてもらったSUPER JUNKY MONKEYは2番目に登場。
ライブを終えた睦ちゃん、そして私と数名の友人は、大急ぎでジェイソンズのHIDEさんのクルマに乗り込み、三軒茶屋から下北沢に移動。
シェルターに入場すると、ちょうどWRENCHのライブが始まるところでした。バックパックを背負ったままステージに上がり、ダイブしてモッシュピットに突入したことを今でも覚えています。
終演後に購入したセルフタイトルの1stミニアルバム。
手書きで「No. 009」と書き込んでくれたのは、ヴォーカリストのシゲちゃんこと和田成文氏。
CDが発売される前にシゲちゃんから「今度出るアルバム、限定盤でシリアルナンバーが入るんだけど、何番がいい?」と訊かれたので、009番を指定。しかし、発売されたCDにシリアルナンバーは入っていませんでした。
シゲちゃんを捕まえて問いただすと「限定じゃなかった(笑)。レーベルの○○さんに、限定にするわけないじゃん、売らなきゃならないんだから!って言われちゃったよ」とのこと。そりゃそうだ。
* * *
2021年10月1日に開店30周年を迎えたシェルターが、30組のワンマンライブを30日間連続で行う『LOOK BACK ON THE 1991-2021』を開催(2021年10月1~30日)。
10月1日は1991年(怒髪天)、2日は1992年(BEYONDS)、3日は1993年(フラワーカンパニーズ)といった感じで、各日を年号に見立て、その年を代表するバンドのワンマンを行うイベントです。そして10月4日(1994年)に選ばれたのがWRENCH。
彼等が初めてシェルターに出演したのが(おそらく)1994年9月10日のレコ発。ということは、あの日のライブが1994年にシェルターで行われたライブの中でも、特に印象の強いものだったのではないかと。
緊急事態宣言が延長されれば無観客配信で行われる可能性もありましたが、宣言が解除され、めでたく有観客での開催。およそ1年ぶりに生で体験したWRENCHのライブは最高としか言いようがなく、涙腺崩壊寸前でした。
声を上げることができなくても、モッシュやクラウドサーフができなくても、ライブハウスってやっぱり楽しいですね!