今でも縁日でカラーひよこは売られているのだろうか?
この室外機を見つけた時、僕はまずそう思った。
調べてみると、やはり日本国内では絶滅危惧種となっている。
昔と違って、今はひよこちゃんのボディがショッキングピンクとかで塗られていると、いろんなところから文句がくるのだ。
しかし今でもフィリピンのほうではポピュラーらしい。
そんなカラーひよこは寿命が短いとよく言われたものだが、縁日で10年以上前にクジで当てたミドリガメ2匹は巨大化して今でも元気に家でくつろいでいる。
よく夏祭りでゲットした亀はすぐ死ぬみたいに言われるが、それは誤解で、育て方をちゃんとしていないだけである。
ミドリガメは紫外線を甲羅に浴びてビタミンを形成する。だから、とにかく日光浴が大事な生き物だ。それを小さなゲージで陸も作らず適当に飼うから死ぬのである。
縁日のせいにしてはいけない。自分のせいなのだ。
ある程度成長すると、ミドリガメは無双モードに突入する。
とにかく丈夫で、長生きな亀になる。
縁日で見かけるミドリガメは子供なので、一番慎重になるべき時期なのだ。
亀は可愛い。
是非一度飼育していただきたい。
って、もはやカラーひよこの話でもなくなっているから戻そう。
さて、この室外機、
見事にカラーリングされて壁と同化している。
カラー室外機である。
ちょっとスタイリッシュなオーラを醸し出し「僕は君たち一般の室外機と違うんだぜベイビー」的な装いですらある。なんか生意気に見えてくるから不思議だ。
ご丁寧に全てのラベルを取り去って塗装されているので、型番も何も不明だが、螺旋状の四角いグリルからダイキンの室外機であることは判る。
色を変えるだけでこんなにも雰囲気が変わる訳で、高級感すら漂っている。
ちょっと隅っこに「BOSE」と記しておけばスピーカーと間違うかもしれない。いや、そんな奴はいない。
室外機は置き場所にも困るが、その単調無機質で無骨なデザインのせいで多くの人が嫌悪感を抱いているのも事実である。
だから、こうして「イロモノ」と呼ばれるカラーリングをしたり、まるごと木枠で覆ったりする。
それはそれでいいと思う。
でも、僕はやはり不器用丸出しな室外機のデザインが好きだ。
錆びてたり、汚れていたりするほうが好きだ。
ピカピカの戦車より、汚れた戦車にグッとくるのと同じ理屈だ。
順風満帆な道を歩んできた女の子より、人生にちょっと疲れた感じの女の子にグッとくるのと同じ理屈だ。
でもイロモノはイロモノの良さもある。(その11「イロモノと室外機」参照)
どちらにせよ室外機の方向性は多岐に渡るべきで、それこそが室外機にとってより市民権を得る手段だとも思っている。
塗りたければ塗ればいい。
カラーひよこは動物愛護団体からクレームがくるが、室外機はどんなカラーリングをしたところで誰も関心を持たない訳だし。
ま、それはそれで寂しいが。
エンドケイプ profile
職業:モノカキ
日本を代表する室外機フェチで37歳独身。
電子書籍・イラストから作詞まで浅くユルく網羅し、特技は雨に濡れない体質である事。
作詞した「電源線隊セツデンジャー」、初音ミク公式楽曲「LOL -lots of laugh-」が大ヒット中。
初音ミク新曲「SA-KU-RA」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm15963259
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