日本にとんでもない地震と津波がやって来て、最初の記事「放射性物質と室外機」をアップしたのが3月17日。
4月22日には福島第一原発から半径20キロの避難指示圏が、法的に立ち入りを制限できる「警戒区域」に切り替わった。
そして5月、その不安は収束するどころか拡大している…
(・ω・)という訳で、
今回は再び放射性物質と室外機について書こうと思う。
今ツイッターやブログ等でエアコン使用についての書き込みや間違った知識の拡散が増えている。
当初多かった「エアコンは室外機から空気を取り入れるから危険」という書き込みがデマと認定されて、次に「エアコンは外気と繋がってないから安全だよ」に変わりつつある。
だが、しかし…
それも正しい情報ではない。
前回も書いたが多くの人がドレンホースの存在を忘れている(※「放射性物質と室外機その1」参照)。
屋内外の気圧差でドレンホースから外気が逆流してくる可能性は大きい。
その際に起こる排水逆流等のボコボコ音を防ぐための逆止弁を取りつければ、外気侵入が抑えられるのではないか?
さっそくダイキンさんに訊いてみると…
A. 外気引き込み時に起こる異音を防ぐ逆止弁はあるが、100%外気を防ぐ訳ではない。あとは【国の指示に従っていただく】という事しか言えない。
との事だ。
メーカーサイドから【国】という言葉が出ると、なんだかとても重い印象を受ける。
次にドレンホースの消音バルブを専門に作っているメーカーに訊いてみた。
A. 風などで完全に弁が閉まるタイプがあるので、その場合はほぼ外気をシャットアウトできます。
という訳で心配な方は別途こういう消音バルブを購入して取り付けるのがいいかもしれない。1000円〜2000円程度で買える。
そして、エアコンの種類によっては換気機能を備えたタイプがある。
これは換気ホース(換気ダクト)というものが別途ついていて、外気を取り込む可能性が高い。
そのへん、東芝キヤリアさんに訊いてみる。
A. 換気ホースがあるタイプは【該当地域】でのご使用を控えていただきたい。また、エアコンを使用しない時でも外気が流入する可能性があるので、使用しないエアコンの換気ホースはテープ等で塞ぐことをお勧めしています。
との事だ。
本当にエアコンを使用しないのならば、壁から出ているホースの口はガムテープで塞いでしまえばいい。
今回質問してみて印象的だったのが、3月の時よりも各メーカーの言葉の選び方が慎重になっていたという点。
福島第一原発にしても、節電にしても、夏に向けてエアコンは深く関わってしまうので今後メーカー側の対応も大変だろうとは思う。
ドレンホースやら換気ホースやら、いろいろホースが出てくるのでツイッターでの情報も錯綜する。
こういう情報が2人、3人と伝言ゲームのように進むと、あっという間に「エアコンは室外機から空気を取り入れるから危険」という誤認識に戻る訳だ。
ひとつの情報だけを信じず、複数の情報ソースを確認してデマや噂を排除する、そして国民ひとりひとりが的確な判断で行動する必要がある。
首相が簡単に「その情報は私の耳に届いていない」って言っちゃう世の中なんだから…
※排水用のドレンホースが確認できるぞ(・ω・)b
※室外機と一体型の窓用エアコンの外気取り込みについてはメーカーへの確認をお勧めします。
エンドケイプ profile
職業:モノカキ
日本を代表する室外機フェチで37歳独身。
電子書籍・イラストから作詞まで浅くユルく網羅し、特技は雨に濡れない体質である事。
作詞した初音ミク公式楽曲「LOL -lots of laugh-」が大ヒット中。
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