自閉症と共に生きるハタチのラッパー、GOMESS。いずこねこや元BiSのコショージを手がけるサクライケンタ、ライムベリーをプロデュースするE TICKET PRODUCTIONなどが楽曲提供。という目を引くキャッチフレーズはもうすべて忘れよう。彼が20年の人生で出会った人々と作り上げたこの2ndアルバム『し』。この一文字は時に“死”、時に“詩”と形を変え、アルバム・タイトル曲で「生まれて初めて生きてる気持ちを感じてる死ぬほど」と“生きること”にまで繋がっていく。多彩なゲストの個性は、ヒップホップのジャンルを飛び越しポップスにもクラシックにも変化するが、どのトラックにもGOMESSの声ははみ出さずに融合している。4月12日には初ワンマン・ライブが開催される。彼の音楽は他者を否定も肯定もしない、ただ、すべてを認め受け入れるだろう（…ほら、このCDを聴き終えた時、冒頭文はもう関係なくなっていたでしょ？）。（Rooftop：成宮アイコ）