前作『SEBULBA』からわずか7ヶ月半。メンバーの脱退を経て、新体制となった踊ってばかりの国から、早くもセカンドフルアルバムが到着した。『よだれの唄』や『悪魔の子供』のアレンジバージョンを含む全13曲＋ボーナストラックという、55分を超えるボリュームとなった今作。「生」や「死」、果ては「血」や「殺す」なんてワードによって色付けられた、不穏な香りが刻々に溢れた歌詞を、若干22歳のボーカル下津光史は、なんとも飄々と脱力して歌う。そのゆるさと粘着性を兼ね備えた浮遊感のある優しい歌声は、聴く者をぐいぐいと独自の世界観へと惹き込んでいく。ポップで心地よいメロディを軸に『言葉も出ない』『反吐が出るわ』といった楽曲では迫力のボーカルを見せるし、『！！！』ではレゲエのビートで突き進み、『EDEN』では突如サイケデリックギターを炸裂させる。中毒性が高く、繰り返し聴けるアルバムだ。（Asagaya/Loft A：山崎研人）

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