多くのコンピレーションアルバムへの参加や、精力的なライブ活動で注目を高め、第3回CDショップ大賞では関東ブロック賞を受賞するなど、昨年の大躍進のきっかけとなったファーストアルバムから1年半。前作よりも、音はより骨太に、ビートはさらに加速したセカンドアルバムが誕生した。ファズったギターは相変わらず絶好調で心地よく歪み、うなるように突き刺さるベースと熱のこもったパワフルなドラムがリズムを刻む中、男臭いボーカルが吐き出す世界は、終末的で厭世の感を漂わせながらも愛に満ちている。世界の終わりなんて、一種のセンチメンタリズムを呼び起こすモチーフでさえ、もはや定型化されてしまっていて、そんなどこにでもある世界の終わりに「くたばれ、世界の終わり」と叫ぶ、リードナンバー『E.O.W』に「マザーファッカー」という単語を乱発しながらも美しいメロディを響かせるスケール感の大きな『64』など、その世界観は圧倒的だ。前作のプロデューサーである向井秀徳の手から離れ、セルフプロデュースとなった今作。彼らの真価をとくとお楽しみあれ。（Asagaya/Loft A：山崎研人）

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