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ハイスイノナサ / 想像と都市の子供

2010.11.01   MUSIC | CD

ZNR-101 1,890yen (tax in) / 11.17 IN STORES

 前作『街について』のリリースが昨年の10月なので、ちょうど1年ぶりとなるハイスイノナサの新作『想像と都市の子供』。個人的な感想になるが、『街について』は芯に色濃いものがあったが、そのまわりを淡い色が囲んでいるという印象を受けた。まさにあの時のジャケットのように、白を基調に時々紺色や黒と言った濃い色が入っているような、そんな感じだった。しかし、『想像と都市の子供』はより色の濃い部分が出てきているように思う。それぞれの音が前作に比べるとくっきりはっきりと映し出され、『mass』も『ensemble 1』もボーカルがほとんど入らずとも、メロディーがちゃんと歌を奏でているのだ。  キーボードを前面に聴かせる楽曲が多い中で、その他の楽器が随所で彩りを加える。例えば、『想像と都市の子供』では、ループするアコースティックギターの存在感だったり、『ensemble 1』でのうねるように奏でられたベースだったり、『engine city』での人力の中に時折現れるエレクトロなサウンドだったり…。また、ふわふわとした鎌野のボーカルがサウンドに心地よく馴染み、ボーカルというよりはひとつの楽器として奏でられているような気がしてならない。彼らの楽曲はイヤフォンで、大音量にして聴いて頂きたい。とにかく細部に渡るサウンドへの拘りと、緻密に作られたことを感じ取る事ができるだろう。(Rooftop:やまだともこ)

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