様々なものを禁止されているエホバの証人2世の信仰を捨てた後の物語
前作の『カルト宗教信じてました。』の続編となる『カルト宗教やめました。』エホバの証人2世として、親から勧められて信仰にハマっていった経緯と、信仰が揺らぎそこから葛藤し距離を置く決意をする前作。そして今回の作品は、宗教から距離を置いてからを描いている。エホバの証人でない世間の人たちとの交流に困惑しながらも、職場での何気ない会話や子供達に絵本の読み聞かせをしたりしながら、次第に自分の生活を取り戻していく様子は表紙の笑顔がそれを物語っている。宗教と距離を置いた2世が抱える問題である親との関係も本書ではしっかり描かれている。信仰によって世間一般の常識が通じない肉親にどう対峙し、どう折り合いをつけて生きていくべきなのか。主人公であり著者である、たもさんの選択を私は応援したい。この本がコンビニで取り扱っているというのも非常に嬉しい。是非手にとって、信仰のある人もない人も読んでみる事をオススメします。(ネイキッドロフト:幸進伍)