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トップレビューてらさわホーク 「シュワルツェネッガー主義」

てらさわホーク 「シュワルツェネッガー主義」

2018.09.10   CULTURE | CD

洋泉社
1,728yen(tax in)

 肉体も名前も顔も凄い、この非英語圏から来たボディビルダーはどうやってハリウッドのトップスターになったのか? "独特"としか言い表せない魅力を持つ主演作の解説とともにまとめきった一冊。言葉は訛って、異常なガタイ。駆け出し役者としては役を選びすぎる[強すぎる素材の力]を生かしてしまうパワフルさが、80年代ハリウッドには確かにあった。皆正気ではなかった。加え、彼はハリウッドに挑むにあたり、経済的な面でも作品選びにおいても、冷静な判断、明確なビジョンを持っていたこともわかってくる。この楽しい表紙からは考えづらいかもしれないが、頭も良いのだ。本書のなかで指摘されているが、出演作で何度も【もう一人の自分】と向き合っている。よくある映画的比喩だけではなく、そのものズバリ自分自身とも対峙する。これは持ち前の超エゴに加え、ボディビルという競技の「究極的に自分と向き合う」という性質も関係しているのかもしれない。(LOFT HEAVEN:齋藤航)

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