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トップレビュー映画『ソレダケ / that's it』

映画『ソレダケ / that's it』

2016.01.04   CULTURE | MOVIE

KIXF-90320(BD)
6,264yen(tax in)
1月20日(水)発売

 実に14年ぶりとなる石井岳龍(ex.聰亙)監督のロック映画『ソレダケ / that's it』が待望のBD/DVD化。石井監督が手がけるロック映画と言えば、不朽の名作である『狂い咲きサンダーロード』や『シャッフル』、『爆裂都市 BURST CITY』といったべらぼうに破天荒だが全身の細胞が活気づき血湧き肉躍る無軌道な爆走映画を期待してしまうが、本作にはそうした代表作のエッセンスが随所に感じられるものの、そのどれにも似ていないし、またそれらのハイブリッドでもない。だが確かにあの“聰亙”印の闇雲なエネルギーが全編にわたり充満している。ケタ外れの轟音による凄まじい音圧を放射するブッチャーズの楽曲は映像と拮抗しながら有機的に絡み合い、良い相乗効果を上げている。怒濤の爆音3chバズーカ音響により吉村秀樹の魂は永遠に刻み込まれ、映画というパラレルな世界で現実とユニゾンしながら生き続ける。まさに“死んでも生きる”、主人公の大黒そのものなのだ。(Rooftop:椎名宗之)

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