『狂い咲きサンダーロード -Crazy Thunder Road-』や『爆裂都市 BURST CITY』など、映像と音響が渾然一体となって疾走する作風によって1970〜80年代の日本映画のニューウェーブの旗手となった石井岳龍監督(ex.石井聰亙)がbloodthirsty butchers(ブラッドサースティ・ブッチャーズ)のリーダー、故・吉村秀樹からの熱烈なラブコールのもと完成させた映画『ソレダケ / that's it』が、吉村の命日である5月27日(日)にシネマート新宿にて一夜限定で復活上映されることが決定した。
「俺は、まだ、死んでない!」スピリットのもと、2015年の劇場公開後、2016年からは毎年5月27日にシネマート新宿で復活上映を遂げてきた『ソレダケ / that's it』。
昨年は石井監督の『生きてるものはいないのか』と濱口竜介監督の『不気味なものの肌に触れる』の2作を含む3作品のオールナイト上映が敢行された。
今年もファンと劇場との約束通り復活上映が果たされ、「石井岳龍監督の最新作『パンク侍、斬られて候』6月30日(土)公開直前」と題して『ソレダケ / that's it』単体で上映、石井監督によるアフタートークショーも行なわれる。
最新映画『パンク侍、斬られて候』では、石井組が総出演と呼べるほど豪華なキャストが集結しているが、『ソレダケ / that's it』の出演陣も多数参加。
主演の染谷将太をはじめ、『パンク侍、斬られて候』では主演を務める綾野剛が本作のラスボス役で登場。石井組の常連である渋川清彦と村上淳の存在感も際立っており、物語の重要な鍵を握っている。
「パンク」とタイトルにもある通り、劇中の音にも強いこだわりを持つ石井岳龍監督作品の系譜を確認する上でも、『ソレダケ / that's it』は『パンク侍、斬られて候』の公開直前に観ておきたい作品だ。
新作公開直前ということもあり、石井監督のアフタートークショーは例年以上に熱を帯びたものになること間違いなし。
大黒(染谷将太)、阿弥(水野絵梨奈)、恵比寿(渋川清彦)、猪神(村上淳)、千手(綾野剛)、そして吉村秀樹──『ソレダケ / that's it』に登場する愛すべき“コリないメンメン”とスクリーンで会える年に一度のイベント、ぜひお見逃しなく。
なお、チケットは本日4月27日(金)18時からシネマート新宿のオンライン予約と劇場窓口にて販売が開始。『パンク侍、斬られて候』の前売券を提示すると、料金1,500円のところを1,000円で鑑賞可能となる。
【映画『ソレダケ / that's it』復活上映の軌跡】
<2015年>
●2015年5月27日(水)「吉村秀樹トリビュート 映画『ソレダケ / that's it』爆音上映 Supported by boid」(渋谷 TSUTAYA O-EAST)、「映画『ソレダケ/that's it』舞台挨拶付上映」(シネマート新宿)開催
※以降、7月10日(金)の上映最終日(シネマート新宿)まで全国の劇場で順次公開
●2015年7月18日(土)よりテアトル新宿にて復活上映(7月31日まで)
●2015年7月18日(土)『爆音映画祭 in 神戸 2015』で上映
●2015年8月30日(日)『YCAM爆音映画祭2015〜未知との遭遇!』で上映
●2015年9月20日(日)『アジアフォーカス・福岡国際映画祭』で英字幕付きで上映
●2015年9月21日(月・祝)『第19回水戸短編映像祭』で上映
●2015年10月12日(月・祝)北海道留萌市文化センターで『kocorono』(川口潤監督作品)とともにブッチャーズの故郷凱旋上映
●2015年8月から11月にかけて、兵庫、佐賀、新潟、石川、京都、青森、松山で復活上映
●2015年12月5日(土)より『逆噴射家族』とともにキネカ大森で復活上映(12月12日まで)
<2016年>
●2016年1月16日(土)DVDとBlu-rayの発売を記念して、一夜限りの復活&凱旋上映(シネマート新宿)
●2016年5月27日(金)公開1周年記念、一夜限りの復活上映(シネマート新宿)
●2016年11月3日(祝・木)『日本大学芸術学部 芸術祭』で復活上映
<2017年>
●2017年5月27日(土)公開2周年記念、一夜限りの復活上映(シネマート新宿)
<2018年>
●2018年3月17日(土)&3月22日(木)『自選シリーズ 現代日本の映画監督 第6回 石井岳龍』で上映(京橋フィルムセンター)
●2018年5月27日(日)公開3周年記念、一夜限りの復活上映(シネマート新宿)
【石井岳龍(いしい・がくりゅう)プロフィール】
ex.石井聰亙(いしい・そうご)。1957年1月15日、福岡生まれ。
日本大学芸術学部在学中に映画制作集団「狂映舎」を設立し、8mm映画『高校大パニック』(1976年)でデビュー。『突撃!博多愚連隊』(1978年)などで一躍注目される。その後の『狂い咲きサンダーロード —Crazy Thunder Road−』(1980年)、『爆裂都市/BURST CITY』(1982年)ではパンクロックの衝動を映像にまで昇華させるかのような独自の作風で多くの熱狂的ファンを生み、ジャパニーズ・ニューウェイブの急先鋒となる。
海外でも高い評価を得た『逆噴射家族』(1984年)の後は、ミュージックビデオや実験的短篇作品も数多く製作。劇場映画に限らず、「体験的な映画」を目指し、常に新たな表現を追い求め続けている。
近年では『ソレダケ / that's it』(2015年)で、スピード感溢れ、疾走する映像で観客を圧倒した。
その他の主な劇場用監督作品には、『Angel Dust エンジェル・ダスト』(1994年、バーミンガム映画祭グランプリ)、『水の中の八月』(1995年)、『ユメノ銀河』(1997年、オスロ映画祭グランプリ)、『五条霊戦記 GOJOE』(2000年)、『ELECTRIC DRAGON 80000V』(2001年)、『生きているものはいないのか』(2012年)、『シャニダールの花 The flower of Shanidar』(2013年)、『蜜のあわれ』(2016年)がある。
2010年に石井聰亙から岳龍に改名。2006年からは神戸芸術工科大学教授として映像教育にも従事している。2018年、国立映画アーカイブ(旧・東京国立近代美術館フィルムセンター)に、ほぼ全作品が所蔵される。6月30日公開の最新作『パンク侍、斬られて候』(主演:綾野剛、脚本:宮藤官九郎、原作:町田康)が控えている。
商品情報
映画『ソレダケ / that's it』
2015年シンガポール国際映画祭/2015年香港アジアン映画祭/2015年ハワイ国際映画祭/2015年モントリオール世界映画祭/CAMERA JAPAN Festival 2015/ブラジルINDIE FESTIVAL 2015/2015年レインダンス映画祭/LA Eiga Fest 2015 正式出品映画
【出演】染谷将太、水野絵梨奈、渋川清彦、村上淳/綾野剛
【監督】石井岳龍
【楽曲】bloodthirsty butchers
【脚本】いながききよたか
【製作】『ソレダケ / that's it』製作委員会
【配給】ライブ・ビューイング・ジャパン
2015年/日本/カラー/1:1.85/3ch/110分
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石井岳龍監督 最新映画
『パンク侍、斬られて候』
【監督】石井岳龍
【脚本】宮藤官九郎
【原作】町田康「パンク侍、斬られて候」(角川文庫刊)
【主演】綾野剛
【キャスト】北川景子、東出昌大、染谷将太、浅野忠信、村上淳、若葉竜也、近藤公園、渋川清彦、國村隼、豊川悦司
【企画制作】dTV
【配給】東映
©エイベックス通信放送
Live Info.
石井岳龍監督最新作『パンク侍、斬られて候』直前!
『ソレダケ / that's it』一夜限りの復活上映!
【日時】2018年5月27日(日)16:30スタート(※本編終了後にトークショー開催)
【会場】シネマート新宿 スクリーン1(新宿区新宿3-13-3 新宿文化ビル6F)
【入場料金】1,500円均一(税込)
※『パンク侍、斬られて候』前売り券ご提示で1,000円にてご鑑賞可能!
【ゲスト】石井岳龍監督 ※予告なく変更になる場合もございます。
【司会】椎名宗之(Rooftop編集長)
【チケット販売】2018年4月27日(金)18:00よりオンライン予約&劇場窓口にて販売開始(シネマート新宿オンラインチケット予約サービスはこちら)
【上映に関する問い合わせ】シネマート新宿 03-5369-2831