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さくら学院、無観客配信で2019年度卒業公演開催!「今日は地方や海外の父兄さんも見てくださっています」

2020.08.31

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成長期限定ユニット・さくら学院が、8月30日に無観客配信ライブという形で2019年度卒業公演「The Road to Graduation 2019 Final ~さくら学院 2019年度 卒業~」を開催した。
 
中学校の卒業と同時にグループからも卒業するという鉄の掟のあるさくら学院は、2011年度以降、毎年3月に卒業生を送り出してきた。2019年度は藤平華乃、吉田爽葉香、有友緒心、森萌々穂の4人が卒業する予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、3月に予定していた卒業公演を中止。改めて卒業公演開催の実現に向けて検討を重ね、無観客配信ライブという形で5カ月遅れの卒業公演を実施することになった。開校以来初の配信ライブは、担任の森ハヤシ先生と共に2019年度をトークで振り返る「最後のホームルーム」と、2019年度イチのベストパフォーマンスを見せた卒業公演&卒業証書授与式の2部構成で、2019年度の集大成を飾った。
 
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「今の気持ちはドッキドキです!」。影アナを務める卒業生4人の元気な声が会場に響き渡る。一年間の歩みを振り返る映像が流れた後、フロアのセンターに立つ藤平の姿が映し出された。壇上を使わずフロアをステージにする演出は、学院の体育館を思わせる。2019年度卒業公演のステージはシンプルだけどダイナミックだ。イントロと共に左右にいるメンバーを手招きしてスタートしたのは、2012年度2代目生徒会長の中元すず香時代にリリースされたシングルナンバー「My Graduation Toss」。卒業式の準備がなされた体育館の中でメンバーが踊るこの曲のMVのイントロを、彷彿とさせるオープニングだった。爽やかな疾走感の中に、甘酸っぱい切なさが残るこの卒業ナンバーを聴きながら、本当に今日で卒業なんだなと、実感がこみ上げてきた。しかし、ステージは始まったばかり。まだまだしんみりとはさせないよ、とばかりに森ハヤシ先生が登場すると、それぞれのキャラクターがスパークするメンバー紹介ソング「目指せ!スーパーレディー -2019年度-」へ。「いろいろあったけど、今日は最高の卒業式にしよう!」。曲中で森先生の檄が飛ぶ。
 
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誰もが今までに経験したことがない事態が起こり、この卒業公演も延期を余儀なくされた。本来であれば、たくさんの温かい父兄たちの声援や拍手に包まれて旅立つはずだった。きっと悔しい思いも残念な思いもあるだろうけれど、そんな思いをとびきりの笑顔と元気な歌声で吹き飛ばしていく。さらにこの状況をポジティブに変えたのは、一年間トーク委員長を務めた森の言葉だった。「普段は関東圏でしかライブをやってないのですが、今日は地方や海外の父兄さんも見てくださっています」とMCをした後、「We hope you enjoy our performance.Let’s have a good time!」と英語で盛り上げた。
 
初代から歌い継がれている「FLY AWAY」、クールなロックチューン「#アオハル白書」をパワフルに歌い上げた後、生歌を披露するのは初だという「モノクローム」へ。そして、中3の4人で歌う「クロスロード」では、マイクスタンドを使ってフォーメーションを変えながら息の合ったパフォーマンスを見せた。
 
「私たちの完成した姿を見ていただけたらと思います」と始まったのは「未完成シルエット」。最後のサビの歌詞にある“バイバイ”を、感情のこもった声で放ったのは有友。ギュッと胸を締め付けてくる“バイバイ”だった。「私はこのさくら学院に入って、小さな勇気、大きな勇気をたくさんもらいました。さくら学院は私の宝物です」。思いのこもった吉田の言葉の後、「Jump up〜ちいさな勇気〜」で本編を締めくくった。
 
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卒業証書授与式では、中等部3年の藤平、吉田、有友、森の4人と、小等部を卒業する野崎結愛が卒業生として肩を並べる。倉本美津留校長から1人1人卒業証書を授与されると、晴れやかな笑顔を見せた。送辞を読んだのは中等部1年の八木美樹。その中では、自粛期間中も中3メンバーを中心に課題を出し合い、ダンスの動画を送りあったりしていたことも明かされた。答辞は卒業生を代表して生徒会長の藤平が務めた。メンバーやスタッフ、職員室の先生へと明るく感謝の言葉を述べていた藤平だったが、父兄への感謝を気持ちを伝えている時に思わず言葉を詰まらせる。直接は会えなかったけれど、それだけで彼女の思いは十分に伝わったに違いない。「開校10周年となるこれからのさくら学院を温かく見守ってくだされば嬉しいです。さくら学院の卒業生として、ここから新たな未来へ輝くスーパーレディーを目指して頑張ります!さくら学院大好き!」と締めくくった。倉本校長はそれぞれの委員長の役割を立派に務めた4人の労をねぎらい、担任の森先生は「例年どおり感情のミルフィーユがぐじゃぐじゃです。大好きな4人でした」と心境を語った。
 
授与式を終え、再びフロアに12人が降り立つと、「旅立ちの日に」を合唱。12人のハーモニーが胸を打つ。そしてラストナンバーは、さくら学院の始まりの曲である「夢に向かって」。曲中で有友が「私はさくら学院が大好きだ!」と叫んだ。さくら色に彩られた銀テープが宙に弧を描き、凛とした歌声は輝く未来をまっすぐに照らす。どれもこれもエモーショナルな瞬間だった。
 
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最後に中3の4人がフロアに残ると、「さくら学院で学んだことをこれからのスーパーレディーへの道で役立てたいと思います。今まで本当にありがとうございました」(森)、「私はさくら学院に入ってたくさんの方と出会えました。私はさくら学院にいた日々が本当に幸せでした」(有友)、「最初は本当にひょろひょろで何もできなかった私が、今ではみんなからお母さんとか言われるぐらいの頼れる存在になれたんじゃないかなと思います。これから私たち4人は羽ばたいていきます」(吉田)、「こんなに素晴らしいところに転入してきて、本当に幸せで毎日が夢のようでした。これから私たちは@onefiveとして4人で活動していきます。みんなで素敵な素敵なスーパーレディーになって輝いていきたいと思います」(藤平)と、それぞれの思いを語った。そして、「以上!さくら学院でした!バイバイ!」。いつもと同じエンディングコールをした後、4人は「ありがとうございました」と声を揃え、光輝く新しい扉へと旅立っていった。
 
思えば1年前の転入式で、トーク委員長に選ばれた森が不服を訴えるというハプニングから始まった2019年度のさくら学院。波乱のスタートに、どんな一年になるのだろうとハラハラしたりもしたが、本音をぶつけ合いながら切磋琢磨し、個性を活かしあいながら成長したチームだったのではないかと思う。
 
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彼女たち4人は女性音楽ユニット@onefiveとして、これからの未来を共に歩く道を選んだ。授与式で森先生は「これって奇跡だと思う。本当は今までもみんなやりたかったと思うんだ。絆の続きを見れるって奇跡だと思う」と、エールを送った。これからの@onefiveの活躍を大いに期待したい。
 
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