東京を拠点に活動を行なう、東洋発のアシッドフォークロックバンド「teiichi」の最新曲『風の満ち引き』のMVが公開された。
昨年9月にリリースした『青天の霹靂』という楽曲では“バントと少女がUFOに攫われる”MVであったが、次作となる今作ではUFOに攫われた先の物語が描かれている。
前作に続き、インスタントラーメンやUFOが登場する独特な世界。過去と現在、近いところと遥か遠いところへ時空が行き来する主人公の体験は、楽曲が表現している人生に生じる「満ち引き」とリンクしている。
▼teiichi『風の満ち引き』MV
監督を務めたのは前作に引き続き、『東京オアシス』などの作品で知られる映画監督であり、数々の名作CMやMVを手掛けてきた映像作家の中村佳代。teiichiのシュールでオリジナリティあふれる世界観を見事に映像に落とし込んでいる。
昨年9月にリリースした『青天の霹靂』という楽曲と“バントと少女がUFOに攫われる”MVで東京のインディーバンドシーンに存在感を現し始めたteiichi。情景が次々に浮かぶ美しい日本語をVoコイケのどこか懐かしさを感じる柔らかな歌声が丁寧に紡ぎ、演奏はフォーク、レゲエ、パブロックといった様々な性質を併せもつ。
1月25日に「インナージャーニー」と「すなお」を招き下北沢BASEMENTBARにて開催した自主企画もチケットはソールドアウト。「teiichi」特有のあたたかく、どこか奇怪な世界が下北沢ライブハウスシーンを中心に頭角を現しつつある。
メンバー コイケリョウ コメント
かけがえのないあの人の表情や声ですら、鮮明に再生するのは難しい。
それができているつもりになってしまうのは、自分の中で空想上のその人を
記憶のかけらを紡いで作り出しているからだと思う。
それゆえ、会えなくなってしまえば
その人は記憶の存在になり、
自分の消えていく記憶のスピードに想像力は抗えず、徐々に再生の質は下がっていってしまう。
一見、悲しい現実だがこれで良いと信じている。
全ての大切な人の表情や声をいつまでも完璧に覚えていることができたなら、
“今”を生きられないまま、私はずっと過去にしがみつこうとしていただろう。
薄れゆく過去の記憶にもがく事はあるかもしれない。
ただ、今を生きる事への期待や希望を持つ余白を少しでも残そうとしているのではないかと私は切に願う。
前作に引き続き、中村佳代監督にUFOに攫われた先の物語を描いていただきました。
過去と現在、近いところと遥か遠いところへ時空が行き来する主人公の体験は、私達の人生に生じる「満ち引き」とどこか同じものがあります。
壮大なテーマを取り上げつつも、これを観る1人1人の感性に寄り添ったような美しく優しい映像を是非ご覧下さい。
商品情報
Live Info.
乙女絵画とteiichi共催企画『スティーブンソン2-18』
出演:ゆうさり / 乙女絵画 / teiichi
2025年6月22日(日)下北沢 近松
OPEN 18:00 / START 18:30