アイスランドの伝説的スタジオ・シガーロススタジオにてレコーディングした作品を連続リリースしているJun Futamataが、新曲「環世界」をリリースした。

 

2本のチェロによるハーモニーから始まる今作は、スローでメディテーティブな楽曲。途中から加わる不思議な音色が、この曲を一際印象づけている。この特徴的な音はバイオリンの弓をつかってグロッケンを擦って演奏されたもので、かのアイスランド・シガーロススタジオで収録されたものだ。

録音は、2023年アカデミー賞で音楽賞を含む4冠を受賞した映画『西部戦線異状なし』にも参加したFrancesco Fabris（Bedroom Community）が担当した。

 

曲の後半は、第二楽章に入ったかのようにがらりと印象が変わり、Jun Futamataの得意とする幻想的なコーラスワークでエンディングを迎える。「環世界」というタイトルからも連想されるように、各々の生物が主体的に構築する独自の世界を想起させる。

 

今作は、今年秋にリリースされるアイスランドレコーディング作品集にも収録予定となっている。アナログ盤、カセットテープの予約ページも公開された（詳細はこちら）。
 

TVアニメ『REVENGER』（藤森雅也監督・虚淵玄ストーリー原案）の劇伴を手がけるなど、ポストクラシカルやアンビエント、現代音楽から、環境音楽、ミニマル、クラシック、エレクトロニカに至るまで、幅広いリスナー層を魅了する彼女が作り出す最新作に期待が集まっている。