アイスランドのシガーロススタジオにてレコーディングした作品を連続リリースしているJun Futamataが、新たにシンガーSalyuを迎え、新曲「胎盤 feat.Salyu」をリリースした。
▲「胎盤 feat.Salyu」ジャケット
▲Salyu
今作は、Jun Futamataがアイスランドレコーディングを終え、持ち帰った楽曲を聴き、そのサウンドと背景にシンパシーを感じたSalyuが参加を快諾し実現したコラボレーション作品となった。
アイスランドのレコーディングセッションでは、ビョーク本人から最も信頼されるヴァイオリニスト、ウナ・スヴェインビャルナルドッティル率いるシッギストリングカルテットもフィーチャリング参加した。
さらに、2023年アカデミー賞で音楽賞を含む4冠を受賞した映画『西部戦線異状なし』にも参加したFrancesco Fabris(Bedroom Community)がエンジニアを担当した。
▲シッギストリングカルテット
▲Francesco Fabris
今作は、今年秋にリリースされるアイスランドレコーディング作品集にも収録予定となっている。アナログ盤、カセットテープの予約ページも公開された。
TVアニメ『REVENGER』(藤森雅也監督・虚淵玄ストーリー原案)の劇伴を手がけるなど、ポストクラシカルやアンビエント、現代音楽から、環境音楽、ミニマル、クラシック、エレクトロニカに至るまで、幅広いリスナー層を魅了する彼女が作り出す最新作に期待が集まっている。
Jun Futamata、Salyuから今作リリースに寄せてコメントが到着している。
Jun Futamata コメント
生命があるものとないものはどこで別れたのか。
魂があるものとないものはどこで別れたのか。
地球を覆う海や川と、私の中の血液を運ぶ心臓や血管は何が違うのか。
私たちはどこから来たのか。
母親の羊水の成分は、太古の地球の海の成分とほぼ同じと言われている。
生命が生まれた海洋と、ヒトが生まれた母体の水膜のイメージが重なりこの曲が生まれた。
予てからその歌声に魅了されていたシンガーSalyuさんに声を重ねていただき、余白の多い歌詞と、Salyuさん独自の響きと絶妙な揺らぎによって、時代も性別も超越するような、奥行きのある音世界に仕上がった。
レコーディング直後に聴いたSalyuさんの歌声の魅力にゾクゾクした感覚を忘れることはないだろう。
Salyu コメント
素朴さとぬくもりを感じさせるアコースティックの音色が心の柔らかい部分に触れる音楽。
でもその奥には緻密さを象徴するような鋭さも。おだやかなものと激しいものとが寄り添って共に揺らめいているような、
大自然を映したようなダイナミックなサウンドの世界観。
Junさんの人柄には太陽みたいに明るい雰囲気がある。エネルギーがすごく強い人なんだと思う。
言わずもがな、この楽曲制作の経緯からも、とんでもない行動力の人であることがわかるだろう。
そんな魅力的な作曲家さんに巡り会えた幸運にときめいている。