オーストラリア出身、現在日本の音楽シーンにおいてその存在が大きく注目を集めるベーシスト、Marty Holoubek(読み方:マーティ・ホロベック)の3作目のリーダーアルバムが配信とアナログにて本日リリースされた。
今作は、日本を代表するインプロヴァイザーである石橋英子、山本達久が参加。
マーティ自身による編集作業と、Joe Taliaによるミックス、マスタリングを経て他に類を見ない極めて独創性の高い世界観を提示する。
配信は楽曲を7トラックに分けた『Trio Ⅲ Radio Edits』と、1トラックにまとめた『TrioⅢ (feat. Eiko Ishibashi & Tatsuhisa Yamamoto)』の2種類となる。
※アナログ盤の詳細はこちら。
山本達久コメント
一般的な話にはなりますが、、、気の利くムードメイカー、若しくは典型的な長男タイプの性格の人だと、表面的にはその人の素直な感情というものが見えにくいということがありますが、この作品はそんなマーティの一般的なイメージではない側面が見事に表層化されていると感じます。
この作品を録音するにあたり、実はこの何倍もtakeも曲数も録音しましたが、マーティによる大胆な編集とジョーのmixも経て最終的にこの形になったことによって、演奏した自分も想像出来ていなかった作品になったと同時に、マーティの更に新たな側面を知ることができ、他人事のようにこの作品を聴けています。
というわけで何も考えずに40分、出来る限り大きい音で聴いてみて下さい。
石橋英子コメント
明るくて朗らかで演奏も上手で料理も上手、しかも極め付けは素敵な奥様もいる。部屋はいつも綺麗。日本に引越してまだ三年くらいですか? 仕事も順調。みんなの人気者。非の打ちどころのないマーティ。
思春期の時に出会っちゃってたら、絶対仲良くしてもらえないと勝手に決め込んでしまうタイプの人間だったと思います。
しかし私もいい歳になったのでそんなマーティにも毒や悪魔が潜んでいることをわざわざ見つけそれを喜び、そしてその部分を愛してさえもいます。
マーティの繊細さや気品と共に終わりなく連なる毒気と影。
その一環の流れのようなものが終わらないよう祈り続ける、そんな作品だと思います。
【Marty Holoubek プロフィール】
1990年9月3日生まれ、オーストラリア出身で現在は東京在住の音楽家。自身のTrioシリーズをはじめ、SMTKやHishakaku Quartetの共同リーダーを務めるなど、自身のプロジェクトを牽引している。