マンガ家・楳図かずおが、 なんと27年ぶりとなる新作を発表。 それは101点の連作絵画だった!恐怖マンガのパイオニアにして、 「漂流教室」「わたしは真悟」など不朽の名作を生み出してきたUMEZZアート、 その深淵を探求する80ページの大特集。
楳図かずお特集の「芸術新潮」2月号と、 付録の“楳図がつくった”特製リーフレット。楳図かずおの最後のマンガ連載となった「14歳」が完結したのは、 1995年9月のこと。 それから27年を経て、 85歳となった楳図かずおが新作を発表すると、 それだけでも驚きだが、 新作はマンガではなかった。 なんと101点からなる連作絵画だった。
タイトルは、 《ZOKU-SHINGO 小さなロボット シンゴ美術館》。 そう、 あの名作「わたしは真悟」の続編なのである。 この新作は、 1月28日に開幕する「楳図かずお大美術展」(会場:東京シティビュー)で全101点が公開される。 それに先だち、 「芸術新潮」では、 楳図かずおの80ページにおよぶ大特集を組んだ。
誌面では、 新作の一部を見せつつ、 まずは展覧会アドバイザーの美術批評家・椹木野衣が、 楳図かずおにインタビュー。 なぜ今回は絵画だったのか、 《ZOKU-SHINGO》というタイトルの意味するところ、 作品に込められた思いとは……と制作の核心へと迫っていく。 さらには制作現場となった「仕事場探訪!」もグラフで構成。 いち早く、 注目の新作の見どころを伝える。
「漂流教室」「洗礼」など過去の名作については、 楳図を愛してやまない研究家・高橋明彦(金沢美術工芸大学教授)が、 「後世に伝えたい超傑作10選」として渾身の解説を行なっている。 現代アーティスト・鴻池朋子や、 マンガ家・江口寿史が見たUMEZZアートについてのインタビューのほかに、 萩尾望都と作家・鈴木光司による特別寄稿も掲載している。
そして付録は、 “楳図がつくった”特製リーフレット。 その名の通り、 楳図かずおが自ら考案したリーフレットだ。 新作の絵柄を使ったきわめてユニークなその仕様については、 ぜひ書店で手に取って、 確認していただきたい。