浅田次郎待望の 最新作『母の待つ里』 がまもなく発売される。
読者の意表をつく設定を舞台に、 家族も帰る場所も持たないリタイア年代の「おひとりさま」たちを魅了する新しい故郷の形、 母の抱く無限の愛情とその人生、 細りゆく山村と最先端ビジネスの組合せなど、 多彩な魅力を巧みに織り上げられ、 浅田文学の新たな名作となること間違いなし。 ぐいぐい引き込まれますが結末はまったく読めず、 すべてが明らかになるラストでは落涙必至。
「70歳を迎えて、 新しい視野が開けた」と語る浅田。 ますます脂の乗ったストーリーテリングの技と、 そこに潜ませたリアルに現代を映し出す批評眼を是非楽しもう。 大切な人に今すぐ会いたくなる、 コロナ禍を耐えてきた全ての人々への浅田次郎からの贈り物。
中井貴一(俳優) コメント
デジタル優先の現代、 愚直に人生を積み上げてきた者たちが求める心の原風景とはなにか?身につまされる物語
隈研吾(建築家) コメント
フィクションでもかまわない、 だまされていてもいいから、 「ふるさと」が欲しい。 そう望まずにいられないほどの現代日本の「ふるさと喪失」の深さに、 涙せずにいられない。 (Photo (C) J.C. Carbonne)