株式会社講談社が発行する小説誌「小説現代」9月号は、 このたび完売となった。 創刊60年弱の老舗小説誌が「完売」をうたうのは初めてとのこと。「小説現代」は1963年に講談社が創刊したエンタメ文芸誌。 講談社にも古いデータは残っていなかったが、 1985年から「小説現代」編集長を務めた宮田昭宏は「凄いことです。 「小説現代」の完売は、 これまで聞いたことがありません。 「史上初」と言っていいと思います」と語っている。
完売告知を出す9月号は、 「令和探偵小説の進化と深化」特集として、 ジャニーズWESTの中間淳太が細身のスーツに身を包み、 安楽椅子に腰かけ読書をする探偵のイメージで表紙&グラビアに登場し、 偏愛する三つの探偵小説シリーズや、 自身の創作活動についてインタビューに応えている、
また、 シリーズ40万部を突破した『medium 霊媒探偵城塚翡翠』『invert 城塚翡翠倒叙集』に連なる「城塚翡翠」シリーズ最新作を掲載。 また、 似鳥鶏の「推理対戦第0章」、 井上悠宇「不実在探偵の推理」、 長江俊和「リヨンとリヲン」、 早坂吝「眠れる名探偵と雷密室」、 方丈貴恵「影を喰うもの」、 などを皮切りに、 神永学「心霊探偵八雲 Initial Files」、 川瀬七緒「仕立屋探偵 桐ヶ谷京介」など、 今の時代をときめく探偵小説作品が楽しめる。
「特殊設定ミステリ座談会」(相沢沙呼/青崎有吾/今村昌弘/斜線堂有紀/似鳥鶏 聞き手:若林踏)では、 今、 ミステリ界の大きな潮流となっている「特殊設定ミステリ」について、 気鋭の作家たちが語り明かしている。それ以外にも、 発売日に三刷となった四千頭身・後藤拓実の爆笑エッセイ「これこそが後藤」や、 紅玉いづきによる人気声優たちの朗読舞台「池袋裏百物語」の原作小説、 森川葵のエッセイ「じんせいに諦めがつかない」なども掲載されている。「小説現代」9月号の内容はこちらから。