芸人にして、 小説家であり、 舞台の脚本・演出も手掛ける「奇才」インパルス板倉が放つ、 青春小説にして、 どんでん返しが待ちうけるミステリー。直木賞作家道尾秀介に絶賛された、 板倉のデビュー作『蟻地獄』(新潮文庫)は奇抜な設定から、 息もつかせぬ展開に読者を引きずり込み、 剛腕を見せつけた傑作。 続く『トリガー 国家認定殺人者』(新潮文庫)では、 射殺許可法が制定された近未来を舞台に、 トリッキーで圧巻のエンタメ巨編に仕上がっている。
あふれる異才を存分に知らしめた板倉さんが、 次に何を見せてくれるのか。 再びの巨編か、 はたまたダークなエンタメか……。 満を持して放たれた『月の炎』は、 今までとは異なり、 きわめて日常的な〈小さな〉世界を描く正統派青春ミステリー。その『月の炎』の文庫版を4月26日、 新潮社より発売。読んだ人の誰もが、 こんなにも「純な」青春小説を、 あの「奇才」が描くとは、と舌を巻くに違いない 作品世界のディテールを丁寧に作り込み、 描き上げる細かさは、 まさに板倉さんならではのこだわり。 奇才・板倉俊之は、 本作でさらに進化したといえる。
商品情報

Live Info.
舞台「蟻地獄」
【原作】板倉俊之『蟻地獄』(新潮文庫)
【脚本・演出】板倉俊之
【出演】高橋祐理 天野浩成 向井葉月/山口大地 他
【公演】2021 年 6 月 4 日(金)~6 月 10 日(木) よみうり大手町ホール