日本のエンタテイメント界に君臨し、さらに攻め続ける男、田原俊彦(60)。今年はデビュー42年目にあたり、2月28日には自身も還暦を迎えた。その記念として、4月25日に「60th Birth Anniversary Double T Wonderland 2021」が国際フォーラムのホールAで、都の感染防止対策のガイドラインに従った形で予定されていた。しかし、開催前日の4月24日に有観客での公演の開催許可が急遽取り消され、止む無く公演の延期が発表された。開催前日のオフィシャルホームページには以下の告知が掲載された。
「4月25日の東京国際フォーラムホールAにおける公演ですが、緊急事態宣言発出により、ぎりぎりまで東京都及び国際フォーラムサイドと開催における話し合いを続けてきましたが、最終的に観客を入れての公演許可が下りない旨、本日申し入れがあったため、やむなく開催見合わせを決定いたしました。 公演を楽しみにしていたみなさまにおきましては、大変申し訳なく、断腸の思いですが、今後延期日程や払い戻しなどの調整をしてまいりますので、御手持のチケットは無くさないようお持ちください。 今後はホームページでの告知にご注意ください。 また、本公演の延期日程が決まり、無事開催されることを本人、出演者、スタッフ一同強く願っております。」
昨年もコロナ禍の影響を受けて、予定していた多くのイベントやツアー日程が中止・延期になった。そんな中、ネット上でのファンとの交流を積極的に行ったり、テレビスタジオからのライブ生配信、ソーシャルディスタンスで敢行したツアーのテレビ中継など、決してその歩みを止めることはなかった。
それでも溜まりに溜まった今年の鬱憤は、還暦イヤーの今年、何倍にもして返すとツアーのMCでも何度も語ってきた田原。今回の国際フォーラムも、販売席数も収容人数の半数にとどめ、チケットは全席ソールドアウト。徹底した感染対策も準備を万全にして、あとは開演のベルを待つのみだったため、非常に残念だ。
ファンにはせめてもの救いが、本来なら会場で本人の歌唱で聴けたはずの60th birth anniversary記念シングル「HA-HA-HAPPY」が4/25よりデジタル配信で届けられたことだ。
田原の往年のヒット曲の数々を演出した編曲家、船山基紀と久しぶりにタッグを組み、ギャラクシーの宝石箱のような楽曲。何があったって笑い飛ばしてハッピーに行く男の生き様を歌い上げたナンバーである。還暦を迎えてこの曲を歌えるのは彼しかいないだろう。まさに今のこの憂鬱な気分を「HA-HA-HAPPY」で吹き飛ばしていきたいものだ。
また、このシングルの特典として、「ねっとdeでいと」と言うサプライズ企画が発表された。CD購入者にプレゼントするポストカードに、田原俊彦本人が購入者の名前を呼ながら『キス♥マーク』型スタンプを押し、その模様を、期間限定でオフィシャルYouTubeチャンネル上にて公開すると言う。しかもそのキスマークは本人の唇から型を取ったもの。同時に新曲「HA-HA-HAPPY」のミュージックビデオも公開された。縦型画面なのでスマホで見ると、画面一杯の田原の笑顔が届くと言うもの。
どんな逆境があれど、負けない男なのは歴史が証明済みだが、今のこんな世の中を明るくするのはもうこの男しかいないだろう。