毎年、掟破りの映画製作でコロナの時代に映画作りの可能性を前進し続ける唯一の映画監督、豊田利晃が最新作『全員切腹』を製作することが決まった。
『狼煙が呼ぶ』『破壊の日』の撮影場所となった架空の神社、「狼蘇山」三部作の完結編として製作される。同時に観客参加型の映画製作として、クラウドファンディングも開始される。
物語はまだシークレットとして発表はされていないが、主役に『ピンポン』『沈黙』『Gri/Haji』の窪塚洋介、『狼煙が呼ぶ』『破壊の日』の渋川清彦の出演が決定している。
音楽は切腹ピストルズ、鼓童の中込健太と住吉佑太、Mars89が参加する。
本日から4月30日まで、豊田組ショップにてクラウドファンディングが開始。集まった金額によって、長編になるか短編になるか映画の尺も変わるといい、観客と共に映画を製作することを目標にしている。
豊田利晃監督コメント
今の世間を見回していると、「世が世なら、あいつら全員切腹だぜ」と思うことがしばしばあります。命をかけて責任を取る、スジを通すという慣習が美徳とされていた百年以上前の侍の生き方に憧れを抱きます。未来が見えにくい中、個人が誠実に生き抜いていくためのヒントを切腹の様式の中で追求したいと思いました。この混迷の時代にどのように生きるのが正しいのか? 生き方の美徳についての映画を作りたいと思っています。
映画とは壁に映しだされた光の虚像です。そして、その虚像の中でなら言えることがあるのです。「あいつら全員切腹だぜ」と映画の中でなら言える。映画作りはいつも自分の覚悟を試されている。