2020年12月2日にニュー・アルバム『MUD SHAKES』をリリースしたザ・クロマニヨンズ。
いつもなら新作のリリース後、半年に及ぶ全国ツアーを行なってきたが、今年はコロナ禍のために叶わず。
代わりに昨日12月11日、21時より『MUD SHAKES』全曲配信ライブを行なった。
クロマニヨンズのマスコット「高橋ヨシオ」が「30秒前」というカンペを構え、しばらくすると画面が暗転。
「そろそろやるよー! オーライ、ロックンロール!」という掛け声と共に「VIVA! 自由!!」でライブはスタート。
演奏場所はライブハウスではなく倉庫のような所。彼らの原点であるガレージ・バンドを体現しているかのようだ。
そこに最低限の照明が設置されている(白いライトに照らされているだけだ!)。
バックドロップすらなく『MUD SHAKES』やシングル「暴動チャイル(BO CHILE)」に使用された絵画やオブジェが無造作に置かれているのみ。
ロックンロールを解き放つ甲本ヒロト(vo)、真島昌利(gt)、小林勝(ba)、桐田勝治(dr)のむき出しの姿だけが映し出された。
配信ライブは画面越し故の距離感が生まれがちだ。甲本もMCで言っていたが配信ライブは何かをやりながら見ることができる。
ところが今回の配信ライブは「ながら」ですら許さない緊張感を発していた。
「暴動チャイル(BO CHILE)」「浅葱色」と演奏が続いていく中で、胸ぐらをロックンロールにつかまれ、気づいたらロックンロールにさらわれていた。
ライブの後半は「妖怪山エレキ」からスタート。今回は全曲配信ライブと銘打たれているように、A面1曲目から順番にセットリストが組まれていた。ただ今回の配信ライブは「全曲再現ライブ」とは違う。
ステージで演奏された新曲たちは新しい生命を宿すからだ。ライブは「メタリックサマー」「空き家」と続いていく。
この2曲ももちろん、ライブの前半で演奏された「新オオカミロック」や「カーセイダーZ」もスタジオ録音盤とは確実に違う躍動感を得ていた。
必死で画面に食らいついているとあっという間にB面最後の曲「かまわないでくださいブルース」に。
「どうもありがとうございました」という挨拶と共に画面は暗転。しばらくすると4人が再び画面に登場。
「よく聞こえないけど、アンコールの声がかかっているような気がします」というMCに続き、シングル「暴動チャイル(BO CHILE)」のカップリング曲「東京ブキズキ」を演奏。
つづいてファースト・シングル「タリホー」のカップリング曲「クロマニヨン・ストンプ」を演奏してむき出しのロックンロール・ショウは終了した。
本当にあっという間の出来事、あっという間のロックンロール体験だ。
最後に2021年2月20日(土)東京ガーデンシアターでの有観客ライブ&生配信決定というテロップが。
待ちに待ったライブがついに発表となった。
2月を心して待っていよう。なお、今回の配信ライブはチケットを購入すれば12月14日(月)まで見ることができる。
完成度の高いロックンロール・ショウを目撃してほしい。(写真:柴田恵理)
Live Info.
ザ・クロマニヨンズ MUD SHAKES 2021
◉2021年2月20日(土)東京ガーデンシアター
◉ライブ&生配信
◉チケット発売等の詳細は12月24日(木)21:00 ホームページにてお知らせいたします。
ザ・クロマニヨンズ MUD SHAKES 全曲配信ライブ
◉配信時間:2020年12月11日(金)21:00から50分予定(開場時間 20:45)
◉視聴可能期間:配信終了後、2020年12月14日(月)23:59までアーカイヴでご覧いただけます。
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