コロナ禍で大ダメージを受けた職業のひとつ、それは落語家……。あの自粛期間を終えて寄席が再開されたはいいものの、客席いっぱいに客を入れるのは御法度。では、半数以下に減らされた客席が埋まるかといえば、ウィークデイの夜席など「つばなれ」するかどうかもあやしいというありさま……。『笑点』や人気ドラマに出ているひとにぎりの落語家以外は、塗炭の苦しみを味わっている。
この逆境にあって、「落語家だからこそできることがある!」とコロナ禍をものともせず立ち上がったのは、三遊亭白鳥師匠だ。客席から与えられたお題でつくった三題噺を磨き上げた自身の創作落語「豆腐屋ジョニー」を、なんと絵本にしてしまった。白鳥師匠の噺に絵をつけたのは、ドラマ化された『家栽の人』でおなじみ魚戸おさむ氏。異色のタッグで生まれたのが、11月19日(木)に発売となる絵本『ジョニーとマーガレット スーパー恋ものがたり』(講談社刊)だ。物語は、スーパーの売り場面積をめぐって、豆腐とチーズが火花を散らすという、なんともコミカルでシュールでばかばかしいお話となる。
そして異色なのは作り手ばかりではなく、物語の中に登場するマロニー(の製造元「マロニー株式会社」まで参戦し、この絵本のためのスペシャルレシピを開発。絵本の巻末で紹介されている。マロニーは悪役として登場するというのに、なんという大盤振る舞いだ。
かくもにぎやかな、前代未聞の絵本。魚戸さんの手によりいきいきと描かれた食材がなんとも美味しそう。鍋が恋しくなるこの季節。食卓ではなく、本棚にあたたかさをお届けする。
そして異色なのは作り手ばかりではなく、物語の中に登場するマロニーの製造元「マロニー株式会社」まで参戦し、この絵本のためのスペシャルレシピを開発。絵本の巻末で紹介されている。マロニーは悪役として登場するというのに、なんという大盤振る舞いだ。
かくもにぎやかな、前代未聞の絵本。魚戸さんの手によりいきいきと描かれた食材がなんとも美味しそう。鍋が恋しくなるこの季節。食卓ではなく、本棚にあたたかさをお届けする。
書籍の内容
「ああ、ジョニー!」「マーガレット!」。ここは、とあるスーパーマーケット。もう、真夜中だというのに、売り場のかたすみから、なにやら声が聞こえてきました。いったい、だれでしょう……?
そこにいたのは、とうふのジョニーと、クリームチーズのマーガレット。ふたりは、ちがう食べものどうしですが、愛しあう仲です。それなのに、売り場の広さをめぐって、とうふ一家とチーズファミリーははげしいケンカをくりひろげるあいだがら。愛するふたりは、引きさかれてしまうのでしょうか……!? これぞ、スーパーを舞台にした現代版「ロミオとジュリエット」なのです!!
夜中のスーパーのかたすみで、人目を忍んで会うのは豆腐とチーズ
マロニーが登場。一発目のセリフは「まろは、マロニーでおじゃる」
とうふとチーズの抗争は激化する一方。ついに、後には引けない局面をむかえます。