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10月17日(土)より公開の、トライベッカ映画祭の国際コンペティション部門にて長編日本映画史上初の審査員特別賞を受賞した話題の映画『アイヌモシㇼ』の特別スチール8点が公開された。
モノクロームで映し出された主人公のカント、北海道阿寒湖の雪景色の中のカットはどれも力強い眼差しが印象的だ。
このスチールを担当したのは、モノクロ写真家として活躍もしている俳優の斎藤工(クリエイター名義:齊藤工)。撮影前から本作を応援しており、冬の撮影時には阿寒に訪れ、自らシャッターを切った。
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さらにその中の1枚を元にデザインイメージを手掛け、オリジナルポストカードを作成。映画公開初日の劇場プレゼントとして限定で来場者に配布される。[ユーロスペース(10月17日)、札幌シアターキノ(11月14日)ほか一部劇場にて配布。詳細は
映画公式サイトまで]
齊藤は今作について「『アイヌモシㇼ』には “本物”しか映っていない “本当”しか描かれていない」「熊のチビの瞳に映るモノは何なのか そしてカントが“アイヌの今”として存在し 我々人間の未来を聡明に照らす」とコメントを寄せている(以下、コメント全文)。
『アイヌモシㇼ』には
“本物”しか映っていない
“本当”しか描かれていない
実は福永監督は
勝手に福永作品を応援する自分に対して本作への出演を考えて下さった事がある
光栄な事だが本作の脚本を読ませて頂き
すぐに自分の出る幕は無いと確信しそれをお伝えした
それだけ“アイヌの本物”による“アイヌの本当”の世界がそこには描かれていた
結果私は現場スチールの一人として参加させて頂く事となった
現場では
阿寒湖の畔に佇むカントの曇りなきまなこに対し息を呑み
シャッターを切る事を忘れた
福永監督や撮影のショーンはそんな瞳やアイヌの歴史や儀式や日常と対峙し続けた
そして完成した『アイヌモシㇼ』を観て
自分の判断は間違いなかったと確証した
この世界の中に存在出来るのは
アイヌコタンの皆さんと
リリー・フランキーさん三浦透子さんだけである
熊のチビの瞳に映るモノは何なのか
そしてカントが"アイヌの今"として存在し
我々人間の未来を聡明に照らす
齊藤工
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【ストーリー】14歳のカントは、アイヌ民芸品店を営む母親のエミと北海道阿寒湖畔のアイヌコタンで暮らしていた。アイヌ文化に触れながら育ってきたカントだったが、1年前の父親の死をきっかけにアイヌの活動に参加しなくなる。アイヌ文化と距離を置く一方で、カントは友人達と始めたバンドの練習に没頭し、翌年の中学校卒業後は高校進学のため故郷を離れることを予定していた。
亡き父親の友人で、アイヌコタンの中心的存在であるデボは、カントを自給自足のキャンプに連れて行き、自然の中で育まれたアイヌの精神や文化について教えこもうとする。
少しずつ理解を示すカントを見て喜ぶデボは、密かに育てていた子熊の世話をカントに任せる。世話をするうちに子熊への愛着を深めていくカント。しかし、デボは長年行われていない熊送りの儀式、イオマンテの復活のために子熊を飼育していた。
商品情報
映画『アイヌモシㇼ』
出演:
下倉幹人 秋辺デボ 下倉絵美
西田正男 松田健治 床州生 平澤隆二 廣野洋 邊泥敏弘 山本栄子 西田香代子 平澤隆太郎
OKI 結城幸司 / 三浦透子 リリー・フランキー
監督・脚本:福永壮志
プロデューサー:エリック・ニアリ 三宅はるえ
撮影監督:ショーン・プライス・ウィリアムズ
音楽:クラリス・ジェンセン / OKI
編集:出口景子 福永壮志
録音:西山徹
整音:トム・ポール
チーフ助監督:相良健一
助監督:空音央
照明:ジャック・フォスター
装飾:野村哲也
制作担当:星野友紀
エグゼクティブプロデューサー:中林千賀子、宮川朋之、葛小松、项涛、ジャッド・エールリッヒ
共同プロデューサー:朱毅飞、福永壮志、ドナリ・ブラクストン、ジョシュ・ウィック
製作:シネリック・クリエイティブ、ブースタープロジェクト
共同製作:日本映画専門チャンネル
配給・宣伝:太秦
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)独立行政法人日本芸術文化振興会
2020年/日本・アメリカ・中国/84分/カラー/ビスタ/5.1ch
©︎ AINU MOSIR LLC/Booster Project
10月17日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国順次公開
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