小説レーベル「APeS Novels(エイプス・ノベルズ)」は、 2019年8月6日(火)に『小説 エコエコアザラク』を刊行する。
黒魔術に精通する ダークヒロイン・ミサ の周りで起こる 奇怪な事件 。 ひとたび 「エコエコアザラク…」 とミサが 呪文 を唱えると、 禍々しい 黒魔術 が牙をむく。 身の毛がよだつ描写に戦慄を覚えるも、 ページをめくる手が止まらない。
繰り返し 映画化、 ドラマ化 されるなど、 圧倒的人な気を誇る 傑作ホラー『エコエコアザラク』 を、 同作品の大ファンだったと語る ホラー作家・岩井志麻子 がノベライズする。
あるときは災いの象徴として、 またあるときは自分に害を為した者への 復讐劇 として描かれることの多かった 黒井ミサ とその物語を、 昏い魅力に溢れた『エコエコアザラク』のイメージはそのままに、 人々を惑わせる 「運命の女」黒井ミサ へと昇華、 あたかも 幻想文学 をも想起させる作品に仕上がっている。
小説 エコエコアザラ 目次
プロローグ【ミサちゃんのパパとママ】
第一話 逃げる女
「私はいつでも逃げている女なの」――平凡な街の平凡な家庭に生まれ、 なんの才覚にも恵まれず、 唯一の取り柄である容姿も十人並みをちょっと上回る程度。 高校受験の失敗からお決まりの転落を辿った女・有里が目を背け続けてきた真実とは……。
第二話 さまよう夫婦
有名画家の息子と美人女優の娘。 親からの才能を受け継げなかった残念な二人が運命のような出会いを果たす。 二人の子供時代に共通する謎の女性「黒井さん」「ミサちゃん」の記憶が、 互いの結びつきをより強固なものにしていく。 そして…。
第三話 居すわる母
留利子の高校時代からの恋人・俊博には、 二人の母がいる。 一人は生みの母、 そしてもう一人は、 俊博の家庭を壊した「父親の愛人」。 父が亡くなったいまでもその女を「義母」と呼び続ける俊博の気持ちがわからず、 今日も留利子は行きつけの喫茶店で、 ウェイトレスの少女に愚痴をこぼす。
第四話 追いかけてくる愛人
裕福な家に生まれ容姿にも恵まれ、 周囲にはちやほやされて育った須美香だったが、 その過去にはひとつの暗い影があった。 失踪とも誘拐ともつかぬままいなくなった母。 最後の電話で母の口から語られた「黒井ミサ」の名前が、 それからずっと須美香の心を縛りつけている。
エピローグ【黒井家のお嬢様】