2014年制作のイギリス映画で、『さらば青春の光』、『トレイン・スポッティング』、『24アワー・パーティ・ピープル』、『THIS IS ENGLAND』に並ぶ英国ユース・カルチャーを描いた新たな傑作『ノーザン・ソウル』が2019年2月9日(土)より新宿シネマカリテ、神戸・元町映画館ほかにて劇場公開されることが決定した。
1960年代にイングランド北部のワーキング・クラスの若者から生まれ、後のレイヴ・カルチャーなどに影響を与えた音楽ムーヴメント“NORTHERN SOUL”。
その最盛期である70年代を舞台に、“NORTHERN SOUL”に魅了された青年たちの成長を描く青春物語。
ユース・カルチャーの描写に定評がある人気ファッション・フォトグラファー、エレイン・コンスタンティンが70年代に彼女自身も熱烈な“NORTHERN SOUL”フォロワーとして体験した当時の熱狂を、あまりにもリアルに初監督作品でスクリーンに蘇らせた。
これまでに英国のユース・カルチャーを描いた名作映画といえば、1979年の『さらば青春の光』、1996年の『トレイン・スポッティング』、2002年『24アワー・パーティ・ピープル』、2006年の『THIS IS ENGLAND』など多数制作されているが、新たな傑作として誕生したのが2014年製作の本作『ノーザン・ソウル』である。
日本ではあまり知られていない“NORTHERN SOUL”のカルチャーをテーマにしているためなのか、製作から日本公開までに数年のブランクがあったものの、2017年、この映画をどうしても日本で上映したかったAfter School Cinema Clubによる限定的な自主上映イベントをきっかけに、5年の歳月を経て遂に劇場初公開が決定した。
【あらすじ】
出口の無い経済の低迷が続く1974年、イングランド北部の町バーンズワース。高校生のジョン(エリオット・ジェームズ・ラングリッジ)は、学校にも家庭にも居場所がなく、退屈な毎日にうんざりしていた。唯一の慰めは、気の合う祖父と過ごす時間と可愛い黒人の看護師を毎朝バスで見かけることだけ。
ある日、両親に勧められ気乗りしないまま行ったユースクラブで、ソウル・ミュージックに合わせて激しく踊る青年マット(ジョシュ・ホワイトハウス)に出会う。初めて聴く音楽と軽快なダンス。ジョンにとって新たな世界が扉を開けた瞬間だった。マットが傾倒する“ノーザン・ソウル”に、ジョンも次第にのめり込んでいく。
高校をドロップアウトし、家も出たジョンは、マットとコンビを組みノーザン・ソウルDJとしての活動を始める。やがてナンバーワンDJになるため、新たなレコードを探しにマットと共にアメリカへ行くことを夢見るようになるのだが……。
【“NORTHERN SOUL”とは?】
ロンドンを中心に盛り上がりをみせていたモッズ・ムーブメントが終焉に向かいつつあった1966年頃からマンチェスター等のイングランド北部周辺のクラブで好まれていたソウル。
あまり知られていないレアなソウルの曲をかけてクラブで踊っていたモッズのスタイルが、そのまま北部に受け継がれたとも言われている。
“NORTHERN SOUL”はイングランド北部のクラブDJの個人的なセンスであり、音楽としてのジャンルとしての定義はない。レアな7インチシングルでクラブで激しく踊れる楽曲であることが重要。
“NORTHERN SOUL”のDJたちは誰も知らないシングルを探し出し、客を唸らせ、踊らせることだけに情熱を注いだ。
ウケの良いシングルはDJにとってはアイデンティティであり、誰にも真似されないように誰の何という曲なのかを隠していた。それらの楽曲のことを観客たちは“COVER UP”(隠蔽)と呼んでいた。
また、ダンスにもまるでブルース・リーのキックのようなアクロバティックな動きを取り入れているという特徴がある。
【劇中には珠玉のソウルナンバーが目白押し!】
<NORTHERN SOUL Soundtrack>
01. Right Track - Billy Butler
02. Back Street - Edwin Starr
03. Soul Time - Shirley Ellis
04. I Gotta Find Me Somebody - The Velvets
05. If This Is Love - The Precisions
06. Seven Day Lover - James Fountain
07. You Don't Mean It - Towanda Barnes
08. The Night - Frankie Valli
09. I'm Com'un Home In The Morn'un - Lou Pride
10. (Just Say) You're Wanted And Needed - Gwen Owens
11. They'll Never Know Why - Freddy Chavez
12. Tear Stained Face - Don Varner
13. Crying Over You - Duke Browner
14. Exus Trek - Luther Ingram
15. Too Late - Larry Williams & Johnny Watson
16. Your Autumn Of Tomorrow - The Crow
17. I'm Gone - Eddie Parker
18. I Really Love You - The Tomangoes
19. This Love Starved Heart Of Mine (It's Killing Me) - Marvin Gaye
20. Stick By Me Baby - The Salvadores
21. Time - Edwin Starr
22. Come On Train - Don Thomas
23. Lonely For You Baby - Sam Dees
24. Gone With The Wind Is My Love - Rita & The Tiaras
25. Suspicion - The Originals
26. Turning My Heartbeat Up - The MVP's
27. Time Will Pass You By - Tobi Legend
商品情報
映画『ノーザン・ソウル』
原題:NORTHERN SOUL|2014年|イギリス|102分|カラー|ビスタ|DCP|映倫審査前
日本語字幕:升本直子|字幕監修:NIGHT FOX CLUB|協力:After School Cinema Club
宣伝協力:VALERIA|配給:SPACE SHOWER FILMS
Film © 2014 Stubborn Heart Films ( Heart Of Soul Productions) Limited All Rights Reserved.
2015年 英国アカデミー賞(BAFTA AWARD)英国デビュー賞ノミネート(監督・脚本)
2015年 ロンドン批評家協会賞 ブレイクスルー英国フィルムメイカー賞ノミネート(監督・脚本)
2015年 トロント国際映画祭オフィシャルセレクション
制作総指揮:デビー・グレイ|撮影:サイモン・ティンダール|編集:スティーブン・ハーレン|美術:ロビン・ブラウン
監督・脚本:エレイン・コンスタンティン
出演:エリオット・ジェームズ・ラングリッジ、ジョシュ・ホワイトハウス(『モダンライフ・イズ・ラビッシュ〜ロンドンの泣き虫ギタリスト〜』)、スティーブ・クーガン(『24アワー・パーティ・ピープル』)ほか
2019年2月9日(土)より新宿シネマカリテ、神戸・元町映画館ほかにて劇場公開決定!
2月16日(土)より大阪・シネマート心斎橋にて劇場公開
上映予定|愛知・名古屋シネマテーク、京都・出町座 以降全国順次公開