みんなのARBの歌をもう一度全国へ届けに行く
──WOLFさんにとってARBとはどんなバンドですか。
WOLF:目標とするビッグバンド、自分の足でちゃんと歩いてる格好いい大人って言うのかな。新宿LOFTを起点としてここまで登り詰めたバンドなんだなと思ってた。あるとき新宿LOFTでARBの大きな打ち上げがあって、僕らもたまたまその日に東京でライブがあったので、当時のLOFTの店長に誘われて打ち上げに参加させてもらったのが最初の出会い。KEITHや凌とちゃんと喋れた最初の日。その後、ARBが関西へ来たときにお礼を言いに楽屋へ押しかけた(笑)。上京してからはARBのライブをよく観させてもらったり、KEITHと一緒に酒を飲みながら人生の侘び寂びを教わったり(笑)。
──日本がバブル経済へ向けて突き進む時代に、あえて“WORK SONGS”という労働者の生き様を描いた楽曲を発表し続けたのがARBの凄さですよね。
WOLF:うん。あの言葉の強さには影響を受けた。僕は高校もろくに出てないし、早い時期に社会に出たからARBの歌詞がストレートに入ってきた。16、7でアルバイトしながらバンドをやってたし、東京に出て荒波に揉まれるたびに凌の歌が身に染みた。ああいう歌ってなかなか書けないよね。辛いことやしんどいことは本来隠すものだし、それをストレートに歌にするARBの存在に当時は凄く励まされた。
──KRBのボーカリストとしてARBの楽曲を次世代へ継承していくことにプレッシャーはありませんか。
WOLF:僕ができることで少しでも役に立てることがあれば……って感じだけど、どこまでできるかね? 自分ごときがおこがましすぎるけど、やるからには待ってくれてるARB KIDSと一緒になって全力で唄っていきたい。「これは君らの歌だよ」ってことを伝えたいし、みんなのARBの歌をもう一度届けに行くよ、って気持ちが強いかな。KEITHを待ち続けてる人たちが全国にたくさんいるし、その人たちと真剣に向き合いながらいいステージにしたい。KEITHは根っからのバンドマンで、彼がやりたいのはやっぱりバンドで旅することなんだよ。その気持ちは凄くよくわかるし、それがやっと実現できそうで嬉しい。「一緒にバンドをやろうよ。お前たちと一緒ならできるよ」とKEITHが言ってくれたことを誇りに思うし、取り組む価値は大いにある。僕はKEITHという男に惚れ込んでいるので。
(※ここでシズヲが到着)
シズヲ:すみません、遅くなりました。
──滑り込みセーフです(笑)。シズヲさんはKEITHさんからバンド結成に誘われて、率直なところどう感じましたか。
シズヲ:ちゃんとやらなきゃな、って。
──シズヲさん自身はARB KIDSというわけでもなかったんですか。
シズヲ:いや、めちゃくちゃ聴いてました。ただ異常にマニアックな人たちには全然敵わないって感じです。
──歴代のARBのギタリストでとりわけ影響を受けたのはどなたですか。
シズヲ:ギターという楽器だけを抜き出して聴いたときに曲として完成されてると思ったのは、(斉藤)光浩さんの時期ですかね。曲はどの時期もいいものがあるけど、単純にギター弾きとして聴いて影響を受けたのは光浩さんです。もちろん(田中)一郎さん、白浜さんからも影響を受けているので、その上でという話なんですが。
──シズヲさん在籍時のニューロティカは第4期ARBと対バンしていますが、そのときの印象は?
シズヲ:音が凄くシャープだなと。昔の曲でも時代的なものやブランクを感じさせないというか。KEITHさんとはニューロティカ時代からちょこちょこ遊んでもらっていたんですけど。
──コピーバンドではなく、各自の個性を出しながら原曲に忠実であることの難しさについてはどう感じていますか。
シズヲ:各自かなり長いキャリアがあるし、同じフレーズを弾いても個性は自ずと出るんじゃないですかね。ヘンなエゴもないし、気負いなくやれると思います。
KEITH:この4人で叩くとまた全然違う。それがバンドサウンドの面白さだし、レコードの音そのままを求めてるわけじゃないからね。あくまでバンドとしてこの4人で一つの音を出すことに意味がある。それぞれ個性の違う4人が一緒に音を出すからこそ面白い。
シズヲ:好きなギタリストのこのフレーズをライブで聴きたいっていうのが自分でもあるので、そこは外さないようにしようと思ってます。それも単なるコピーではなく、自分の色もちゃんと出せるように。
WOLF:練習はしっかりしないとね。コピーバンドを黙らすくらいのことをサラッとやれるレベルまで行かないと、なんだよこんなもんかよ!? って絶対に言われるから。
柳沼:その部分も含めて、このバンドに関しては僕の中では全てが闘いでしかないんですよ。
──まさに「闘い抜くんだ!(Fight It Out!)」ですね(笑)。
WOLF:このバンドに関わった以上、そのテーマから逃れられないよね。やっぱり貫くべきキーワードは“闘い”なんじゃないの? これからARBという偉大なバンドやARB KIDSの期待と対峙する闘いが始まるし、この4人で音を出すようになればその中でも闘いが始まるだろうし。でも何か面白いことが生まれそうな気もする。
KEITH:まずはこのメンバーで全国のARB KIDSへARBの曲を届けたい。待ってくれてる人たちがたくさんいるからね。その後にこのバンドでもLOFTでワンマンをやれるくらいになりたい。それが差し当たっての目標かな。















