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INTERVIEW

トップインタビュー清水美依紗(俳優・グリンダ吹替役)『ウィキッド 永遠の約束』彼女の中の正しい・当たり前を自然に演じる

彼女の中の正しい・当たり前を自然に演じる

2026.03.09

 前作より1年、待望の続編である『ウィキッド 永遠の約束』が公開される。誰もが知っている小説「オズの魔法使い」の前日譚である本作。ミュージカルの名作としても多くの名優に演じられている「ウィキッド」。ミュージカルファンだけでなく多くの映画ファンを魅了した本作にて主人公の1人である"グリンダ"を演じた清水美依紗に映画「ウィキッド」に込めた思いを聞いた。
[interview:柏木 聡(LOFT/PLUS ONE)]

沢山心を動かされる映画

――『ウィキッド 永遠の約束(以下、永遠の約束)』公開。本当に待ち遠しかったので、劇場で観るのが楽しみです。
 
清水美依紗(以下、清水):ありがとうございます。
 
――前作『ウィキッド ふたりの魔女(以下、ふたりの魔女)』は衝撃的な終わり方で、より続編である『ウィキッド 永遠の約束(以下、永遠の約束)』が待ち遠しかったです。
 
清水:『ふたりの魔女』は映画ならではの壮大な終わりで凄かったですね。私も最初に観たときは放心状態のままエンドロールに入っていきました。
 
――映画制作の期間が必要なので当たり前ですが、今作では1年待つことになりましたが『永遠の約束』を観られていかがでした。
 
清水:今回も凄く沢山心を動かされる映画でした。アフレコも凄く新鮮な気持ちで臨むことができました。
 
――私も「ウィキッド」は『ふたりの魔女』『永遠の約束』ともに凄く感情が動かされました。演じられた清水さんを前にしてこういうのもはばかられますが、グリンダは世間知らずな面もあって所々イラっとすることもありました。
 
清水:わかります(笑)。私もなんでこんなことを言ってしまうんだろうと思うことがありました。実際は大切に育てられてきた良い子なんですけどね。
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――今回お話を伺うにあたって『ふたりの魔女』『永遠の約束』ともに吹替版でも観させていただいたんですけど、吹替版でもそう感じたということは清水さんの演技力がすごいんだなと観終えて作品を振り返ったときに改めて気づかされました。
 
清水:声をあてることが『ふたりの魔女』で初めてだったので、そういっていただけて嬉しいです。
 
――それを知ってさらに驚かされました。声のお仕事は普通のお芝居とは違う部分もあったと思いますが、いかがでしたか。
 
清水:グリンダ役に決まった時はとても嬉しかったんです。でも、「ウィキッド」は世界中で愛されている作品です。グリンダという役は日本や海外でいろいろな方が演じられているので、映画版のグリンダを演じるというのはプレッシャーもありました。
 
――多くの名優が演じてきた役柄なので、プレッシャーを感じてしまうのも当然だと思います。
 
清水:グリンダは可愛らしく、考えていることを素直に言ってしまう子です。時には嫌味に聞こえてしまうこともありますが、どこか憎めないんです。そういった部分は演じるのがとても難しく、「ただの性格が悪い女の子になっているよ。」と言われることもありました。あくまでも彼女の中の正しい・当たり前を自然に演じるのが大変でした。
 
――エルファバは精神的に成熟している落ち着いた役なので、その対比も出てますね。「ウィキッド」はグリンダが成長していくという部分も物語の大事な要素ですから。
 
清水:エルファバもグリンダもそれぞれの選択があって、その選択を迫られた時の葛藤・感情の動きが描かれています。『永遠の約束』ではグリンダがさらに成長していく姿を観ることができます。
 
――その成長が『ふたりの魔女』の冒頭シーンに繋がっていくということですね。
 
清水:「ウィキッド」はクライマックスから始まっていますから、凄いですよね。
 
――確かにそうですね。
 
清水:『ふたりの魔女』の時は『永遠の約束』を観ずの収録でしたが、今回最後まで観ることができ、本作の感情が前作の冒頭に繋がっていくんだということを感じて演じていたときも鳥肌が立ちました。
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――演じる側として、クライマックスから始まる作品というのは難しくなかったですか。
 
清水:『ふたりの魔女』では冒頭シーン収録は最後に収録しました。作中での感情の起伏が物語の時系列に準じた流れだったのでそこまで難しくはなかったです。
 
――グリンダを演じていく中で意識したことはありましたか。
 
清水:『ふたりの魔女』ではいかにグリンダを自分の近くに置くかということを意識しました。彼女の心の動きを素直に受け取り、自分の心の動きも素直に声にあてるようにしました。グリンダは一見して恵まれた環境にいるように見えても彼女なりの悩みもあります。あれだけ自分が正しいと思えるというのは、承認欲求もありますよね。恋もして、嫉妬もして、意外と普通の女の子なんです。そういう部分でみなさんも共感する部分もあったと思います。
 
――「ウィキッド」はミュージカル作品なので、通常の演技だけではなく歌唱もあります。歌唱シーンでは演じるプラスの技術も必要だったと思いますがいかがでしたか。
 
清水:実際の映画ではその場で歌唱したものを撮影しているので、その臨場感をだすのは難しかったです。誰に向けてなのか、それは個人に向けてなのか、大衆にむけてなのか、そういった距離感は『ふたりの魔女』でも学ばせていただいた部分です。
 
――『ふたりの魔女』を経験したから生きたこと挑戦したことはありましたか。
 
清水:挑戦したことに繋がるかはわかりませんが、収録前に三間雅文音響監督から「『永遠の約束』ではより清水さんらしいグリンダを見せてほしい。」と言っていただけました。
 
――全幅の信頼を得ていますね。
 
清水:そうだと嬉しいです。いろんな方がグリンダを演じられていて、いろんな方の正解があります。そんな中で演じるのは凄く怖かったですが、三間さんのおかげでとても安心することができました。三間さんの言葉のおかげで自分らしいグリンダを演じられました。
 
――もう一人の主人公であるエルファバを演じられた高畑充希さんはどんな方ですか。
 
清水:優しいお姉さんのような方で、会うたびに安心感もらえています。
 
――高畑さんの演技いかがでしたか。
 
清水:すごく心を動かされるお芝居をされる方です。高畑さんの演技からグリンダの気持ちを導いていただけることも多く、改めてすごい方だなと感じました。自分自身も学びが多く、共演させていただけたのは光栄です。
――グリンダが友達として傍にいたら、どのようなアドバイスをしますか。
 
清水:グリンダは真逆の存在なので、傍にいたら憧れると思います。ファニーとシェンシェンのようにずっと一緒にいます(笑)。もしグリンダが選択に迫られ葛藤をしているときに傍にいられたら、「しっかり感じて自分で悔いなく選択をしてね。」と背中を押すかもしれないです。
 
――グリンダは躊躇ってしまう選択をしなければいけないので、背中を押して上げれるというのは良い関係だと思います。
 
清水:グリンダは欠点もありますが、エルファバとは別の強さを持っている素晴らしい人なので、一緒にいて逆に私が勇気づけられると思います。
 
――2作品を経て「ウィキッド」はどんな作品でしたか。
 
清水:人との関り方、向き合い方を見つめ直す切っ掛けをもらえました。自分を大切にするということは、同時に人のことを大切にするということです。「ウィキッド」は深く丁寧に人と関わりたいと思うことができる作品でした。いろんな角度で観れる作品なので、皆さんならではのものを感じて持ち帰ってほしいです。
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LIVE INFOライブ情報

『ウィキッド 永遠の約束』
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2026年3月6日(金)より、全国ロードショー!
 
-Cast-
エルファバ・スロップ
演 - シンシア・エリヴォ、日本語吹替 - 高畑充希
グリンダ・アップランド(グリンダ)
演 - アリアナ・グランデ=ブテーラ、日本語吹替 - 清水美依紗 ほか
 
-staff-
STAFF
監督:ジョン・M・チュウ
脚本:ウィニー・ホルツマン and ウィニー・ホルツマン&デイナ・フォックス
製作:
マーク・プラット『ラ・ラ・ランド』 『リトル・マーメイド』
デイヴィッド・ストーン「ウィキッド」
原作:ミュージカル劇「ウィキッド」〈作詞・作曲:スティーヴン・シュワルツ 脚本:ウィニー・ホルツマン〉 / グレゴリー・マグワイアの原作小説に基づく
 
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