何処にも属さなかったこと、信じたことだけを続けてきたのが良かったのかもしれない(深川)
──envyは今何年目ですか?
深川:30年くらいになるんじゃないかな。1992年くらいに始めてバンド名が変わったのが1995年くらいなので、30年は経っていると思います。OLEDICKFOGGYは?
伊藤:2003年結成なので22年とかですかね。
深川:OLEDICKFOGGYも長いですね。最初から音楽性は変わってない?
伊藤:はい。ラスティックにちゃんと歌を入れたバンドをやろうと思って始めたので。でもそれが駄目だったみたいですね。「速い曲じゃないとパンクじゃない」って言われて。それを言われてからバラードばかり作りましたけど。envyはそういうことを言われたことあります?
深川:あまりないと言うか覚えてない。envyは誰かと活動を共にしたり、他のバンドとシーンを作って音楽をやってこなかったから誰かに何かを言われたってことはなかったと思う。何処にも属さなかったこと、信じたことだけを続けてきたのが良かったのかなって今は思います。
──活動を通してenvyもOLEDICKFOGGYも存在自体がカルチャーのような在り方をしていると思うのですが、それがツアーでどう交わるか、本当に楽しみにしています。
伊藤:楽しみですね。
──今回のツアータイトルって何か決まっているのですか?
伊藤:まだ決まっていないですね。何となく漢字二文字にはしたくないですね。
──では、今この場でツアータイトルを決めてください(笑)。
深川:難しいな。二人で一文字ずつ考えて組み合わせるとかは?
伊藤:今いる中華料理屋の名前の文字を変えるとか。
深川:ツアーは9月でしょ? 9月で何か思い浮かぶ言葉ってある?
伊藤:セプテンバーですよね。もう「すみれ」しか出てこない。
深川:SHAZNAですね(笑)。
インタビューの翌日、ツアータイトルを考えないといけなかった。漢字と日本語の縛り、何もない状態で考えましたが思いつきませんでした。そんな時に頼りになる日々ノート(スマホ)の殴り書きから選びました。『DAWN HOPE』。早朝の島から見る工場の明かりが希望、東京湾に映るゆらゆら揺れる朝焼け、多分そんな感じで書いた言葉だと思います。(envy / 深川哲也)