2024年も残すは2週間を切りましたが、今年も新宿LOFTでは年末恒例のおたのしみ、『年末大感謝祭』が開催です! ホール&バーの2ステージを往来する形で楽しめる2日間・20組以上の出演者が新宿LOFTの年末を彩りますが、そんな2デイズで今年、特筆すべきは2日目・12月27日(金)の開催。"supported by RIP DISHONOR"とタイトルにもある通り、RIP DISHONOR(リップディサナー)がブッキングを担ってくれたのであります。
RIP DISHONORは中学生のとき、高知県で活動を始めた4人組。中・高校生時代には新宿LOFTで春・夏休みに毎年開催の『TEEN'S MUSIC CAMP supported by Eggs』に登場してくれていたり、高校3年生だった昨年は『閃光ライオット』に挑みながら受験生として勉強もしっかり頑張った彼ら。晴れて今年、大学生になってからはさらに精力的にバンド活動を続けてくる中で、年末は新宿LOFTと一緒になって『年末大感謝祭』のブッキングを務める...と、ストーリーを描き続けてくれています。では、彼らが声をかけて年末に共演するバンドとは? そんなバンドとしてのお話はもちろん、大学生としての彼らの姿も垣間見えるインタビューをお届けします!(Interview:高橋ちえ)
サーキットイベントにもたくさん出られて、お客さんもたくさん来てくれた2024年
──あれ? シモダさんの髪色がだいぶ明るくなりましたね…?
シモダトキノリ(Gt&Vo):そうなんですよ(笑)、最近変えちゃいました。
──RIP DISHONORというバンドのライブを初めて見たときはまだ中学生でしたからね(笑)。
シモダ:そうですよね。中3のときに初めて新宿LOFTに立って、今年で(バンド)6年目になりました。高1のときにベースは変わったんですけど、それから今まで同じメンバーで続けてます。
──高校生のときまで高知県でバンドを続けて、今春からは拠点が変わったそうで。
シモダ:はい、今年から全員進学して関西に拠点を移して各々、違う大学に行っている感じです。
イセキユウト(Gt):住んでるところはバラバラで、兵庫だったり大阪だったり。関東と関西に(進学先が)分かれるっていう話も出てたんですけど、活動を重ねるにつれてやっぱりバンドを続けたいっていう思いが強くなってきまして。それで皆、関西で固めようっていうことになりました。
シモダ:(高校を)卒業してもやっぱり、この4人でバンドは続けたいなって。
──そして今、どんなペースで活動をされている?
イセキ:関西では結構ライブをやっていて、多いときは月に10本とか、わりと精力的にライブ活動をしてます。最近はレコーディングが近いので、制作したりもしています。
シモダ:そうなんですよ。今は制作期間なのでちょっとライブは減ってますけど、今年は関西だけじゃなくて東京だったり、名古屋にも初めて行けたりいろんな所にもライブに行ったりできました。
イセキ:高知からだとメチャクチャ時間がかかりますけど、名古屋も近くて。遠征が楽になりましたね。
──遠征するときはどうしてます?
シモダ:今年の前半は夜行バスとかを使って移動してたんですけど、最近はメンバーが免許を持って、レンタカーを借りて移動してます。
イセキ:僕以外のメンバーは免許を持っているので(笑)。免許を取りたかったんですけど、ちょうど受験後の今春に皆が免許を取ったとき、僕は曲制作にメチャクチャ追われてたので。
シモダ:(イセキ以外の)3人で運転をしている感じですね。高速道路とか都会の道はまだ怖いですけど、4人で音楽を聴きながら移動するのはすごく楽しいですね。
──くれぐれも安全運転でね! ところで“曲制作に追われていた”というのは、今夏にリリースがあった『scene.』に向けて?
シモダ:そうです。6曲入りのEPですけど、そのレコーディングに向けて制作してましたね。でも(移動など)車のほうが楽なので、免許は絶対にいつか取りたいと思ってますね。
──ではそんなお2人にお尋ねします。今年を振り返って、まずは音楽以外で記憶に残っていることは何でしょうか?
シモダ:やっぱり大学生活を始めたことですね。関西に出てきて人の数にびっくりしたし、学生の数もすごくて不安でいっぱいだったんですけど、友達もちゃんとできて嬉しいし、今は充実してます。経済からプログラミングまでいろんなことが学べる学部に通ってるんですけど、僕がグッズのデザインとかをやっているのでデザイン系にも興味があってそういうことも学べるし、(バンドに)活かせるかなと思って。知識を得るために進みました。
イセキ:僕は歴史系に特化したことを学んでるんですけど、今までは実家で暮らしてきて今年度から一人暮らしを始めて、いろいろとまだ慣れないことですね(笑)。自由すぎる分、難しいですね…朝、起きられない(一同笑)。洗濯とか洗い物とか家のことも全部しなきゃいけないし、それをきちっとこなすのもなかなか…という感じですね。
──そんな経験も全てが良い経験に、それこそ音楽にも活かせられる日が来るかもしれないですよ。では音楽のことに関して、記憶に残っていることも伺います。
イセキ:今年はサーキットフェスにいっぱい出たんです、東京も大阪も名古屋も。高知にいたときも出たことはあるんですけど集客があるわけでもない感じだったのに、今年は会場がお客さんでいっぱいになっている光景が各地で見られて、それがすごく自分たちの成長を実感できた瞬間でした(シモダ、ずっとうなずく)。初めての名古屋行きもサーキットへの出演だったんですけど、そのときもお客さんがすごく来てくださって。
シモダ:初めての場所だったのにね。メッチャ嬉しかったですね。
イセキ:あとは東京で初めて主催のイベントを組んだことです! 台風が来たんですけど、チケットもソールドアウトして。
シモダ:僕らはずっと高知でやっていて、今年に関西に出てきてから、東京で、新宿LOFTという場所で、それこそ初の企画でソールドアウトという文字でも残ったし、すごく嬉しかったですね。
──今年8月に新宿LOFT・BARステージで開催した『Catch You Later』(出演:RIP DISHONOR / halogen / おもかげ / admires)というタイトルのイベントですね。そう、この日は大きな台風の襲来がなければわたしも行くつもりでした…。
イセキ:来られなかった方もだいぶいたんですけど最高の1日にできましたし、関西だけでなく関東や東北の同年代のバンドも出てくれて、各地方との繋がりもできて絆を深められたのが僕的には、今後に繋がっていくイベントだったなと思いました。
──halogenは『閃光ライオット2023』で一緒のステージに立ったそうですね。話が横に逸れますが、去年は『閃光ライオット』にチャレンジして受験、という流れだったのかな?
シモダ&イセキ:そうですね。
シモダ:『閃光ライオット』までは、本気でバンドをやろう。そこで一旦切り替えて勉強しよう、っていうルールを皆で決めて。
イセキ:『閃光ライオット』が終わってすぐ出願、という流れでした。
──同じコンテストに出た仲間もいたり、同年代のバンドで新宿LOFTの夏の一夜を作ったんですね。
イセキ:そうですね。軽音楽部の全国大会で出会ったひぐま(かんた)くんは、高校のときからずっと仲良くしてもらってて今は、おもかげっていうバンドのボーカルとして。ちゃんと対バンができた感じでした。
シモダ:admiresはhalogenの地元の仲良しバンドで、それこそ今年の『閃光ライオット2024』でグランプリを獲って。
イセキ:halogenに紹介してもらったとき、“こんなにカッコえぇバンドいるんや!”って僕らメンバー4人、全員が思って。新宿LOFTで“はじめまして”だったんですけど、メッチャ良い出会いでしたね。
──切磋琢磨していけるバンドとの出会いにもなりましたよね。中・高校のときにバンド活動を見守ってくれていた先生も喜んでいらっしゃるでしょう?
シモダ:こっちから報告しなくても顧問の先生は(RIP DISHONORの活動を)チェックしてくれていて、先生のほうから連絡が来ます(笑)。
イセキ:本当に本当に、先生のおかげでしたね。