仲が良い友達と休日にバーベキューをやるような『パリまつり!』
──“明神さんが主役で”という共通の認識の下、バンドをやっておられる。
小林:メンバー同士で具体的に話したことはないんですけど、そうだと思っていますね。僕らが一番好きなバンドがスピッツだったりMr.Childrenでメチャクチャ聴いてきたんですけど、(スピッツでは)草野マサムネさんがいて、そこに三輪テツヤ(Gt)さんがいる。かなり派手に見えるかもしれないですけど本当にプレイで支えていて、良い意味で職人で裏側にいる。あの感じがすごく好きなんですよね。だからメンバー各々、ドラム(阿久津信也)にしてもベースにしても、そう思っていると思ってます。
明神:曲作りでアレンジをどうするかとスタジオで詰めたりするんですけど、迷ったらまずみんなでスピッツを聴きますね。聴きながら“やっぱりここが良いよね”って言いながら。
小林:でも敢えて言うと、どんなにスピッツを目指してもスピッツにならないのがスピッツの凄さで、メチャクチャ好きなところなんですよね。カッコ良いし尊敬してるし、あんな音楽をやりたいっていう気持ちはあるんですけど、最終的にはPARIS on the City!になっていく…まぁ、それが楽しいんですけどね(笑)。
──それはバンドが目指すこころざしとして正しいと思いますけどね。スピッツにしかできない音楽があるように、PARIS on the City!にしか出せない音楽を突き詰めていくということは。
小林:そうですよね、ありがとうございます!
──そんなPARIS on the City!のリリースとしては、今の時期にぴったりな「さくらソング」(2023)が最新になりますが、ウェブサイトに「アルバム制作クラウドファンディングのお知らせ」が載っていて、いよいよ…! と思っていました。
小林:昨夏にメンバーが抜けて、(レコーディングを)サポートのベーシストにお願いするよりはできるならメンバーでやりたいなという思いを抱えながら、とりあえず曲だけはたくさん作ってはいました。メンバーも入ったのでようやくそれを今、ガンガン形にしている最中です。
──そうですか! 制作している音源、現時点ではどんな感じでしょう?
明神:新曲のうち1曲はもうライブでもやり始めてるんですけど、早くいろんな曲をお届けしたいなという気持ちでいますね。僕たち以外の楽器の音も入れたりして、さらに華やかなアレンジでお届けできたらなと思ってます。
小林:今まで楽曲は(メンバーの)4人で作ってスタジオに入ってそれから、ライブをしていく中ですり合わせていたんです。けど、演奏者としてだけではなくアレンジャーとしての観点からも、PARIS on the City!の曲はどうなのかな? というところでまだまだいろんな可能性があると思うし、クラウドファンディングをきっかけにまだ作ったことがないパターンで(楽曲制作を)やってみて、自分自身もまだ聴いたことがないPARIS on the City!の音源を聴いてみたいなという思いがあってとても楽しみですね。いちリスナーとして単純に明神の歌と歌詞が好きですし(笑)、今までの僕たちの楽曲にはない音色が入ると明神の歌がどういうふうに聴こえるのかな、というのを純粋に聴いてみたいなという思いです。
──新しい扉を開いたPARIS on the City!の楽曲がこの先、聴けそうですね。クラウドファンディングと言えばリターンですが、4月6日(土)『春のパリまつり!2024』の日に解禁予定とのことで、どんな情報かも楽しみです。では最後に、『春のパリまつり!2024』に向けた思いを聞かせてください。
小林:(出演する)りさバンドとキツネリに関しては僕がサポートで参加させてもらってまして、この日も彼らのステージではフルでギターを演奏させていただます。黒川(佑司/ユアネス)くんとは毎回アニソンをカバーするのをやっていたり、とかもありますし。
明神:コラボ祭りだよね。渡ケントさんのバックでPARIS on the City!メンバーが弾いたりとか。
小林:7セグメントに山崎あおいさん、時を唄えばとも何かあるかも…だし、ひたすらホールとバーを移動しますね(笑)、頑張ります!
──今、全ての出演者のお名前が出まして(笑)、つまりはPARIS on the City!の誰かしら、ステージにずっと出ずっぱりな1日になるわけですね。
小林:そうですね。でもすごく幸せなことでもありますし、仲間意識が強くなると言うのか、出演者の方々とより仲良くなれるので良いですね。それでPARIS on the City!として、(トリとして)最後に爆発的なライブがこれまでの『パリまつり!』でできているので、今回もそうなったら良いなと思ってますね。新体制をしっかり見せられるように頑張りますし、ケイくんも参加してくれるので“メガシンカPARIS on the City!”で、新曲ももちろんやりたいなと思ってます。
明神:僕らが唯一続けてきている『パリまつり!』は“祭り”なので、お客さんはもちろん、出演者も含めて皆で楽しくワイワイやって欲しいなって思います。その中で、僕たちPARIS on the City!の今後を、ちゃんとお客さんに見せつけられるような1日にならなくちゃいけないと思ってるので、全部ちゃんと放出できる1日にしたいなと思ってます。楽しみにして来てください。
小林:『パリまつり!』は、ロックバンドもいればシンガーソングライターもいる。前回はアイドルがいたけど今回はボカロPがいたり、これまでジャンルにこだわることなく“良いものは良いよね”っていうコンセプトでやってきた祭りですので、見に来てくれれば全てが必ず良い出会いになるっていうPARIS on the City!からの提案でもあって、新しい音楽との出会いという意味でもぜひ見に来て欲しいです。僕ら、出演者の音楽がメチャクチャ好きですし、この日は何と言うか…新宿LOFTのスタッフさんも含めて、仲が良い友達と休日にバーベキューをやるような気持ちなんですよね(笑)。このカルチャーをずっと残していきたいので、黒字になるようにみなさんぜひ来てください!