作品を観て感じていただくのが一番
――完成した映画を観られていかがでしたか。
坪根:自分が出演しているので純粋に映画を楽しむのは難しいですね。もっとこうすればよかったなと思う部分はありました。演じていた時は分からないこともありましたが、完成した映画を観ると全体が分かりスッキリすることが多かったです。心情的な面で凄いリアルを追い求めている作品だと思います。
――人間関係で悩む部分などは誰しも経験することなので、身につまされるものがありました。
坪根:そうですね。多くの人に刺さる物語だと思います。
――結末を知ったうえで観るとまた違った捉え方ができる作品です。
坪根:そこもこの映画のいいところだと思います。僕も三回観ています。
――作品としては会話劇で日常を積み重ねている作品なので、みなさんの演技力を試される部分もあったかと思いますが如何でしたか。
坪根:大変な部分もありましたが、一人の人間として成長できました。主演ということで周りを見ないといけない部分もあり、そうすることで周りから吸収できることもありました。勉強にもなり楽しかったです。日常が積み重なる映画だからこその難しさもありましたが、だからこそ長い時間ずっと観ていられるんだと思います。
――撮影時、印象に残っているはありますか。
坪根:鈴とタクシーで逃げるシーンの会話は凄く印象に残っています。実際の山形の街を走りながら撮影したので、一度で成功させないといけないという緊張とワクワクもありました。シーンも好きなので思い入れがあります。
――一緒に作品を作り上げてきた神谷監督の魅力を伺えますか。
坪根:神谷監督の世界観の良さを言語化するのが難しいですね、作品を観て感じていただくのが一番だと思います。日常の会話劇をここまで面白くできるのは凄いと思います。現場で新たなセリフが生まれることもあって、そのワードチョイスも神谷監督らしく面白かったです。映画から神谷監督の良さを楽しんで欲しいです。
――そのライブ感も魅力なんですね。
坪根:はい。この映画はいろんな要素を取り入れていて情報量の多い映画ですが、だからこそ二度三度楽しめる映画です。何度も劇場に来ていただきたいです。
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