大変なことや達成感は同じなんだなと思いました
――姫乃たちの陶芸ライフをどのように見ていますか。
天城:私は(久々梨)三華ちゃんが高校に入った姿を見た時から三華ちゃんに引き込まれています。元々、仲良しだったわけではなかったみんなが、共通の趣味となった陶芸を通してこんなにも仲良くる姿を見て「青春だなと。」と私もこんな高校生活を送りたかったなと思いました。
小澤:陶芸を部活で出来る学校があることは私たちにとっては特別なことのように見えてしまうんですけど、彼女たちの中では生活の中に自然にあることなんです。そうやって身近で触れられるから凄く感性が豊かになっているので、そんな高校生活を送れるというのが羨ましいです。私は部活をやっていなかったので、みんなの姿を見て憧れました。こんなにの楽しいのであればやっていればよかったなと思います。
天城:私も高校生の時に学校外での活動は参加していたんですけど、学生時代に同年代の子たちと共同作業をしたという事がなかったので、こんな青春を送りたかったなと思いました。
――お二人は陶芸の経験はあるのでしょうか。
天城:私は今年に入ってから友達とやりました。湯呑を作ろうとしたんですけど貝殻みたいな形になってしまって、陶芸は難しいなと思いました。手を添えれば簡単に出来るのかなと思っていたんですけど、ちょっと親指を中に入れただけでもグニャグニャになってしまったので、本当に繊細な芸術なんだなと思いました。
小澤:私はまだ経験がないですが、やりたいなと思っています。実は、プライベートで美濃焼などを集めていて、そんな中でこの作品のお話を頂いたので、凄いいいタイミングでお話来たなと思いました。焼き物は凄く綺麗で奥深い世界なので、私も1つ作ってみたいなと思っています。
――この作品はフリーペーパーから始まった作品ですが、その情熱が凄さについてどう感じられていますか。
小澤:納得の作品熱量だと感じています。ハートフルな作品なんですけどアフレコもとても丁寧にやられていて、安定感があるお芝居も素敵な作品だと思っています。現場でも凄い気合が入っているなというのも感じていました。妥協もなくて、それが作品にも反映されているなと思います。
天城:それだけみなさんが力を入れられていて、その情熱がこの作品の良さだなと観ながら感じています。その情熱の力もあって私もこの作品で成長できたなと思います。
――「好きな事を追いかけている」ということが作品テーマの1つでもありますが、そのことについては如何ですか。
天城:私も好きなことがあると後先考えず、ただそこに行きたいという気持ちになるのでヒメナや姫乃たちの気持ちは凄く解ります。好きなものを追いかけている時は本当に楽しくて、生きているということを実感でます。作中でもヒメナが目をキラキラさせて、「陶芸大好きなんです、メキシコから来ました。」と言っているところも、私が「アニメ大好きでアメリカから来ました。」と言っている自分と重なっていて、私も好きなものを追いかけるとこんな風に目がキラキラしているんだなと思いました。
小澤:私も好きなことが出来ると1点集中してしまうので、その気持ちは凄く良く解ります。陶芸は終わりがない正解がないもので、その点は演技も同じなので壁にぶつかった時の気持ちも凄く解ります。どんなことでも好きなことに熱中していく中での、大変なことや達成感は同じなんだなと思いました。
――お二人とも今も好きなことを追いかけられている中という事ですね。
小澤:幸せなことですよね。
――いよいよ放送が始まる『やくならマグカップも 二番窯』の見どころを伺えますか。
小澤:第1期では陶芸に出会って歩み始めたばかりの姫乃たちが、陶芸に触れていってアートは広がりがあって終わり・正解のないものだという事に気づいていきます。そんな中で壁にぶつかってしまう事もありますが、新しいキャラクターとの出会いで新しい発見して、自分の陶芸の道をまた1つ進んでいくその姿が見どころなのでぜひその成長していく姿を楽しみしていただければと思います。
――小澤さんはお母さんの目線ですね。
小澤:そうなんです。お母さんの目線、子供が成長していく姿を見守る気持ちです。
――天城さんからも『二番窯』の見どころを是非。
天城:ヒメナは初め片言でスペイン語混じりなんですけど、回を重ねるごとに日本語が増えていって、多治見弁が入ってくるんです。それくらいこの地域の方々と交流して、のめり込んで現地の文化に染まっていきます。そういった姿も見ていただけると嬉しいです。そこも私も実体験として感じられている部分で、テキストブックでは学べない日本を学んでいる姿を観ていただければと思います。
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