自分が歌っていく揺らぎないものが出来た
──深いです。歌詞だけ目で読むと1人の登場人物の感情が連なっていると思いますが、改めて曲として聴くと描かれている世界の見え方が変わってきますね。
米澤:時系列でも人格でも、いろんな方向から言葉が飛んできている感じなんですよね。自分の中でも、いつも瞬間で永遠なんてない、みたいに思うようなことがいくつかあって。そういう出来事から無意識的に自然と言葉が生まれて、少しずついろいろなことが混ざり合って出来た歌詞だと思います。
──米澤さんが出会ってきた様々な「人」を通して生まれたこの1曲、では最終的に完成するまではどれくらいの時間がかかりました?
米澤:本当に、デモはスタジオに入った1日で出来たんですけど、そこから結局2週間弱ぐらいかかりました。
──春に続く形で今作は夏のリリースということで。となると、今度は秋にリリースで春夏秋冬シリーズになるのかな? と期待してしまうのですが(笑)。
米澤:そうですね、そうなるのかな…? と思います。もう秋のことを考えて生きていこうかなと思います(笑)。ちょっと、王道っぽいポップなものを作ってみたいなとは思っているんですよ。今回がピアノ弾き語り1本だったので、次はアレンジも入れつつ。
──いち音楽リスナーとして楽しみにしています。では、米澤さんの夏の予定も聞かせてください。
米澤:結構、ライブが決まっているのとそれこそ楽曲の制作も引き続きやっていくので、より音楽漬けになりそうな感じです。
──ちなみに、音楽以外・音楽から離れると、米澤さんが興味があることって?
米澤:2つあります。数学と、フットサル・サッカーです。統一感がないですよね(笑)。フットサルは結構、本気でやってます。
──そうなんですか、振り幅が広い! でも例えばですが、数学が楽曲制作に反映されたり、なんてことはないでしょうか?
米澤:そこなんですけど、直接的には関わっていないとは思います。でも、作曲家として曲を組み立てるときには数学について考えるときと使っている脳の部分は似ているかもしれない、と思うことはたまにあります。楽曲提供のほうが論理的に考えますよね、感性だけではない部分で作っていくのがすごく大きいので。
──とても面白いです。楽曲提供の機会もあったからこそ米澤さんの楽曲に多様性も出てきているのではないかと思います。
米澤:ありがとうございます。それはあると思います。
──今回、初めてインタビューをさせていただきましたが、質問に対して実直に向き合って言葉を紡ぎ出す姿に向き合えてとても良かったです。最後に、やっぱり米澤さんは自分の曲を自分自身で歌っていきたい、のですよね?
米澤:(まっすぐ目を見て)はい、そうです。自分が歌っていく、という揺らぎないものが出来ましたね。