『春風は君のもの』を配信リリースしたばかりの米澤森人にインタビューを敢行。18歳の頃に「音楽でやっていきたい!」と思った情熱を失うことなく、自身の活動は勿論のこと、キーボードサポート、YUKIやラブライブ等に楽曲提供もしている彼。そんな米澤に自身の作品、4/10渋谷ロフトヘブンで開催されるリリースパーティー、これからのことやこれまでのことを大いに語って頂きました。 [interview:樋口寛子(新宿ロフト)]
1年越しの春に出すことが出来たので、本当に頑張ってきて良かったなと思えた感じがします
──先日『春風は君のもの』を配信リリースされましたが、今の心境を聞かせてください。
米澤:この1年はもともと予定していたようには動けなかったので悔しい思いがありましたが、1年越しの春に出すことが出来たので、本当に頑張ってきて良かったなと思えた感じがします。
──『春風は君のもの』はいつから制作していたのでしょうか。
米澤:この曲は、コロナ禍になる前の2020年春にリリースしたかった曲で、2019年冬辺りから作り始めていました。丁度、通っていた専門学校が、2020年の春に閉校になるという背景もありその時期に作りました。
──リリース時は春で、東京では桜が咲き始めている頃ですが米澤くんにとって春はどんな印象ですか?
米澤:いつも新しいチャレンジが始まる時なので、風が吹いていく感じや風が後押ししてくれる感じ。新しいものが始まる季節という感じがします。
──この曲はどんな思いで制作しましたか。
米澤:高校から大学、大学から社会人になり、環境が変わる時は、それまでに一緒に働いていた仲間や学校にいた仲間とどうしても会えなくなってしまう人もいると思い、環境が変わり会えなくなってしまった人がいても、それぞれ自分の好きなことを追い求めて頑張って欲しい、自分も頑張りたいなという思いがベースにあり作りました。
──この曲のこだわりを聞かせてください。
米澤:自分でアレンジまで全て作るので、どこもこだわりがあるのですが、特に歌詞はこだわって作りました。
──スムーズに制作出来ましたか?
米澤:テーマと自分の思いが強く重なっていたので、割とスムーズに出来たと思います。
──ミュージックビデオはどんなイメージで制作されたのでしょうか。
米澤:風が吹いて新しい生活が始まっていく感じと、別れの切なさ、両方を感じられるMVになれば良いなと思って制作しました。土屋隆俊監督とお話しする中で最初のイメージがどんどん膨らんで具体的になっていって、さらに当日、飯田祐真さんが演じてくださっているのを見て、本当に風が吹いていく感じがしてすごく感動しました。素敵なMVになっているので、ぜひ沢山の人に見てもらえると嬉しいです。
──「春風は君のもの」のジャケットはどんなイメージで制作したのでしょうか?
米澤:「コップ」のミュージックビデオとジャケットに引き続き、妹の米澤風花に制作してもらったのですが、元々の世界観がすごく面白いので、自由にいくつかアイデアを考えてもらう形にしました。もらったアイデアの中で、上下逆さまになった2つの画像が組み合わさっているものがあって、季節が進んで春に変わっていく感じと、時間を逆行して後悔している感じや切なさが共存しているイメージがして、すごく良いなと思って今回のデザインに決定しました。
いつもの自分や家で歌っている感じを見せることができて、新しい発信の仕方ができたと思いました
──リリースだけではなく、ライブが延期・中止と続きましたが当時はどんな心境でしたか。
米澤:正直な所、当時はコロナがどういうものなのかが今以上に分からなくて、ライブをやりたいという気持ちもあったのですが、それよりもまずはそれぞれの健康が気になって。自分もだし、周りもだし、お客さんもだし。だからライブをとにかくやらなきゃという気持ちよりは、無事にみんながいてくれる方が大事だなと思いました。
──あれから1年が経ち、音楽活動をする上で見えてきた事もあると思います。
米澤:リアルでのライブがやっと少しずつ再開という感じだと思うので、少しずつ状況が良くなってきて、生のライブを皆さんに見せる可能性があると思うととても楽しみに思います。また、配信で今後、海外の人に見せる機会になるかもしれないし、いろんな可能性が広がる感じがしています。
──米澤さんは、今年から定期的にYouTubeライブをやっていますがきっかけを教えてください。
米澤:なかなか通常の形でのライブができないということで、定期的に何か発信したいなと思っていたので、それぞれが自宅で楽しんでもらえるようにと、僕も自宅からやってみても良いかなと思いチャレンジしました。
──実際、YouTubeライブをやってみていかがでしたか。
米澤:家から発信する分、いつもの自分や家で歌っている感じを見せることができて、新しい発信の仕方ができたと思いました。これからいろいろと調整しながら更に良い形で見せることができればと思います。
──YouTubeのチャットには、温かいコメントが書かれていましたね。そんなコメントを受けていかがでしたか。
米澤:嬉しいです。コメントを後からじっくり読み返せるのも一つの良さかもしれない。これからも沢山コメントを頂けると嬉しいです。
──視聴者からYouTubeライブで演奏する楽曲のリクエストを受け付けているようですね。
米澤:YouTubeライブの前にインスタグラムでカバーやオリジナルのリクエストを聞き、そこから何曲か選んでセットリストに取り入れるということをやっています。
──普段のライブハウスでやるようなライブとはまた違う楽しみ方がありますよね。
米澤:自分だけで曲を考えるよりは、お客さんが歌って欲しい曲を取り入れながらやるというのはYouTubeライブならではかもしれないです。